「HUNTER×HUNTER」休載直前は暇人がつけこまれるストーリー

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冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』。週刊少年ジャンプで連載中だったのだが……。


オイト王妃の周りで不可解な殺人が続く。内通者がいることを疑い、従者やボディガードを集めて尋問を試みるクラピカだったが、突如怪しい生き物が出てくる。ポケモンのアンノーンみたいなやつ、メノクラゲみたいなやつ、日本昔話オープニングに出てくる龍のそっくりさん、気持ちの悪いワームなど、ゾロゾロと部屋に集合する。特に何をするわけでもなく、多くの念獣はそのまま去っていった。
王位継承戦を開始した14人の王子たちそれぞれを守る念獣が孵化し、殺しが始まっていくのである。

カキン帝国古代より伝わる壺中卵の儀


念獣が生まれたのは壺中卵の儀を行ったため。王位継承戦に参加する意志のある人間がしなくてはならない儀式である。カエルの顔に似た壺に血を一滴入れ、壺から出てきた小人に口へタマゴを入れてもらうのが一連の流れ。タマゴはだいたい一か月で孵化する。カキン帝国初代王が蠱毒より発想を得てこの壺を具現化したらしい。
ちなみに、現在の国王であるナスビ・ホイコーロにとり憑く念獣は手足8本のクモっぽい胴体に12対の乳房がついている。

暇人の体を乗っ取る念獣は誰を守護しているのか


「おヒマ?」
「おヒマができたら教えて? ね? ね?」

ただ一匹だけ人間語を話すその念獣は依然としてその場に居座り、サイールドとかいうハンターに話しかけ続けていた。額に目玉が二つあるものの、他の念獣とは違い、ややラブリーなルックスである。

「ヒ ヒマ…だった…から…」
「た 頼ま…れて…」

ちょっとクラピカが目を離したすきに、サイールドが包丁で3人を殺害してしまった。うっかりヒマだと返事をしてしまったらしい。体が乗っ取られたようだ。

クラピカはマラヤームの念獣がこちらに侵入しているんじゃないかと疑っていた。マラヤームとは第13王子のちびっ子。ハムスターサイズの飼育ゲージをじっと見ていたり、虫カゴを眺めていたり、人とコミュニケーションをとっている様子はなく、退屈そうな表情をしている男児である。
壺中卵の儀によって生まれた念獣は、取り憑いた者の人となりに影響を受けた形態・能力に変貌するという。
あのキュートな念獣は誰を守護しているのか。どれほどの時間が経てば、その答えが出るのだろう。一年後、二年後、あるいは……。いや、できれば一月後くらいにでも連載を再開してほしい。
(山川悠)