昔とはかなり状況は変わってきているはずだが、日本人のイメージのなかで「自転車大国」と言えば、依然として中国だろう。ただ、近年急増した中国人観光客に言わせると「むしろ日本の方が自転車大国じゃないか」ということになるらしい。中国メディア・央広網は6月28日「自動車大国だった日本が、やむなく自転車大国に変身した」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Urs FLUEELER/123RF)

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 昔とはかなり状況は変わってきているはずだが、日本人のイメージのなかで「自転車大国」と言えば、依然として中国だろう。ただ、近年急増した中国人観光客に言わせると「むしろ日本の方が自転車大国じゃないか」ということになるらしい。中国メディア・央広網は6月28日「自動車大国だった日本が、やむなく自転車大国に変身した」とする記事を掲載した。

 記事は、「自動車大国」を標榜してきた日本のメディアが以前、中国を「自転車大国」と形容するのを好んできたと紹介。しかし、訪日した中国人観光客は、日本国内が自転車であふれていることに気付くとした。そのうえで、中国の自転車保有数が2.7人あたりで1台なのに対して、日本は1.5人あたり1台であるとのデータを示し、日本の「自転車大国」ぶりを説明した。

 また、「自動車大国」から「自転車大国」へと変化した背景として、若者層の自動車離れのほかに、家計における教育投資の割合が増加し、自動車を購入、所有する余裕がない家庭が増えたことを挙げた。そして「単に、環境保護を重視しているという理由だけでなく、経済レベルが低下したことも、重大な原因なのである」と締めくくっている。

 地下鉄や電車などの公共交通が発達した大都会では、自動車での移動が逆に「足かせ」になることがしばしばある。また、大都会に限らず、比較的古い時期に街が形成され、細い路地が網の目のように通っている近郊都市、地方都市でも、自動車よりも自転車のほうが便利な移動ツールになる。

 「自動車大国」から「自転車大国」への変化を「やむを得ない」とする認識は、必ずしも全ての事情を把握しているとは言えないのではないだろうか。経済的な面で「やむを得ない」という点は否めない。ただ、かつての「自動車所有がステータスで、どんな場所でも自動車を持ちたがる」から、「自動車が必要なら自動車を、自動車より自転車が便利なら自転車を使う」への、社会的な成熟、進歩という点も見逃してはならない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Urs FLUEELER/123RF)