現在公開中の映画『二重生活』で白石珠を演じた門脇麦さんと、珠に尾行される石坂史郎也役の長谷川博己さんのインタビュー後半戦!


前半では、初共演となったお互いの印象や、人と人との出会いについて語っていただきました。

後半では、映画のあるシーンに込められた思いや、「相手のすべてを見たいか?」というクエスチョンについて、お話を繰り広げてもらいました!


Q:長谷川さんは、石坂を演じるにあたって綿密に監督とお話をされたそうですが、大事にしたポイントはどのあたりなのでしょうか?

長谷川博己(以下、長谷川):どこか石坂という人間の芯を決めておきたいと思っていたんです。石坂の二面性がほかのキャラクターに比べて一番見えなかったので、監督と何度か話し合って、何かに対しての憤りを持ってることをベースにして役を考えていきました。

「石坂は出版社の編集者でありながら、自分は作品を作ることができないというコンプレックスみたいなものを抱えていたら面白いんじゃないか」という話をしました。そこから映画で描かれているような行動をとるようにしたらどうかなと、話し合った記憶がありますね。


Q:なるほど。特に、お二人が対峙することになるホテルでの1室がとても印象的だったのですが。

門脇麦(以下、門脇):私が演じた珠という子は、実は人に見られるのが怖い部分があり、隠しながら生きているという女の子なんです。彼氏の卓也(※菅田将暉演じる)も気づいていない部分で。でも、珠は一番そこの部分を見てほしくて、その部分を助けてほしかったという気持ちがあったと思うんです。

石坂さんは論文を書くために尾行した人であって、本当は珠に全然関係ない人なのに、尾行がばれて論文を読まれたということもあり、唯一わかってくれている人になるんです。石坂さんには自分を否定されますけど、珠は否定でも肯定でもいいからしてほしかったという思いはすごく強かったんだなと、台詞を吐露し終わった後に気づきました。

そのシーンまで、私はほぼ台詞がなく全部「……」だったので、ようやく何年分かの思いを話せて、誰かに聞いてほしかったんだろうなと思いました。だから、演じていて優しいというか、とても不思議な気持ちになりました。


Q:長谷川さんは、同じシーンでどのように演じていったんでしょうか?

長谷川:あのシーン自体、いろいろなパターンを監督と考えたんです。結果、「俺の秘密を使っていいぞ」と言うんですけど、石坂としては突き放したほうが珠のためだなと思ったんじゃないかなという気にはなりました。

石坂は外ではできるエリートサラリーマンじゃないですか。裏では愛人もいるような生活を送っていて、自分の中では完全犯罪的に生きているはずだったのが、珠という見知らぬ大学生の女の子なんかに知られてしまった、と。プライドを傷つけられた部分もあるんです。
でも、こいつ(珠)とだったら、どこか全部知られているから開き直れるなという部分は、対峙してから自然に生まれたんです。


Q:珠の彼氏・鈴木卓也(菅田将暉)は、彼女の行動に不可解な点を感じて探ろうとしますが、お二人は相手のすべてを知りたいと思いますか?

門脇:ごく一部で大丈夫です。私も見たい姿を見ているし、相手も無意識のうちに見せたい姿を見せているでしょうし。もちろん時間を共にしたリ、いろいろな経験を一緒にしていくうちに、様々な部分が見えてくるのだろうけど。

結局、自分ってどんな人間だろうと思ったときに、「これが自分だ」と自分で括っているだけだと思うんです。だから、自分って一体何かと考えると、無限になってしまう気もしていて。だから見せている面のところでいいんじゃないかなと今は思っています。明日は違うことを思うかもしれないですけど。

長谷川:人のことを完全に理解するとか、わかり合うことは、僕はほぼないと思うんです。僕自身も自分のことはよくわからないし、人との関係性でそこまで知ることは、自分にも責任が出てきますし。そういう意味で、僕も多少の距離というか、一部分だけでいいんじゃないかなと、一部だけで十分です、と思いますね。

映画『二重生活』は現在、全国ロードショー中です。(取材・文・写真:赤山恭子)

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