「パスタを食べにナポリへ」バブリー妻が知らない”貯金ゼロ”の恐怖
 一見、十分な年収のように思える800万円という数字だが、実際に都心部で暮らす家庭では綱渡りのような生活を強いられていることも多い。その姿を追った――。

◆「おいしいパスタが食べたい」とナポリへ行く妻

 大手広告代理店に勤める村本正樹さん(仮名・38歳)。大手代理店マンだけあって、年収は900万円と恵まれている。しかし、それにもかかわらず「家庭の貯金はほとんどゼロです」という。

「一言で言えば、嫁さんがあればあるだけ使っちゃうタイプなんです。子供がいないこともあって、暇さえあれば海外旅行三昧。『おいしいパスタが食べたい』とナポリまで軽く行くし、過去には母親と買い物してくると行った先がパリだったこともありました」

 所有するマンションのリビングには巨大な世界地図がかかり、「行った国にシールを貼って埋めていくのが妻の楽しみ」とか。

◆妻に「働いて」と言えないワケ

 もともと、結婚当初は大手企業のOLだった奥さんだが「旦那の稼ぎだけで十分食べていける」と、ほぼ無断で退職してしまったという。

「そのくせに、口座の管理はすべて妻がしています。僕が月に自由に使えるお金も嫁次第。数万円のこともあれば、海外旅行先で妙に気前がよくて10万円ポーンと使えることもある。彼女も『本当に家計がヤバくなったら働けばいい』とは思っているようですが……」

 とはいえ現状、貯金が全然ないのだから十分ヤバいと思うのだが……。彼には「働いてくれ」と強く言えない理由があるという。

「実はウチのマンションを買う際、妻の実家に頭金をかなり払ってもらったんです。そのおかげでローン負担が少なく済んでいることもあって、あまり強く言えない。そもそも妻の実家はわりと裕福だし、『私も同じような生活をするのが当然』と思っているんでしょうね」

 旅先の妻から来た豪華な朝食の写メを見て、「子供ができれば変わるかなぁ」と呟く村本さんだった。

 貯金ゼロの状態で、もし村本さんが病気や収入ダウンに見舞われれば、すぐに家計を直撃。ところが、なかなか生活レベルを下げられず、クレジットカードでキャッシングなどをしたことから、気づけば借金苦…というのは、とてもよくあるパターンなのだ。

◆世帯年収 900万円
(夫:900万円 妻:0万円)
夫妻の平均手取り月収 70万円

住宅費 3万円
食費 30万円
光熱費 8万円
通信費 2万円
車費 3万円
贅沢費 20万円
その他(奥さんの習い事) 4万円
月の収支±0万円

―都心部[年収800万円]家庭は火の車だった【7】―