海軍、対艦ミサイル誤射  台湾海峡の中間線は越えず

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(台北 1日 中央社)高雄市の左営軍港に停泊中の錦江級哨戒艇「金江艦」(500トン級)が1日午前、システムの点検中に対艦ミサイル1発を誤射していたことが、海軍司令部の発表で分かった。ミサイルは同8時40分頃、台湾海峡に浮かぶ離島、澎湖諸島沖に落下した。

海軍は、原因をシステムの点検中の操作ミスと説明。落下地点は台湾海峡の中間線を越えていないとしている。軍艦6隻とヘリコプターを派遣して、捜索を行っているという。

同軍は、けが人はなかったと発表しているが、同日午前にはミサイルの落下地点と同じ澎湖諸島沖で台湾漁船が沈みかけ、1人が心肺停止。誤射との関連については、国防部(国防省)などが調査を進めている。

誤射されたミサイルは、国防部(国防省)傘下の研究開発機関が開発した「雄風3型」。最大射程は150キロ〜200キロ、射程を延ばした改良型は400キロとされる。同ミサイルは錦江級のほか、成功級フリゲート、沱江(だこう)級コルベット艦などにも搭載されている。

(呂欣ケイ、楊淑閔/編集:杉野浩司)