いざコンテンツマーケティングを取り入れようと思っても、はじめての人はどこから手をつけてよいか見当がつかない人も多いかもしれません。今回は本書のChapter2「コンテンツマーケティングの始め方」より、コンテンツマーケティングの戦略の立て方の概要について見ていきましょう。
2016年7月1日/執筆:渡辺一男(株式会社日本SPセンター)

■まず、ビジネスゴールを設定しよう

◯ビジネスゴールなしでは失敗する

効果的にコンテンツマーケティングを実施したいのであれば、ビジネスゴールの設定は不可欠です。たとえば「コンテンツマーケティングが流行っているからコンテンツマーケティングをやってみよう」、「コンテンツマーケティングがSEOに有効らしいからやってみよう」といった動機では失敗する確率が高くなります。

また、ビジネスゴールが明確に決まっていないと、コンテンツをつくること自体が目的になってしまう恐れがあります。効果が見えずに戦略を変更したい場合も、目指すべき着地点がなければ変更の方針すら立てられません。大きな組織の場合は部門のビジネスゴールが、小さな企業であれば会社そのもののビジネスゴールが利用できると思います。

ちなみに筆者が代表を務める株式会社日本SPセンターが運営しているコンテンツマーケティングの情報サイト「コンテンツマーケティングラボ」のビジネスゴールは【01】のようになります。


【01】コンテンツマーケティングラボのビジネスゴール

◯ビジネスゴールの設定方法、SMART

ビジネスゴールを設定するのによく使われるSMARTという方法があります【02】。SMARTはビジネスゴールを設定する際に大切な要素を5つにまとめたもので、これらを意識することで効果的なゴールを設定できます。


【02】SMART

ちなみにコンテンツマーケティングラボのビジネスゴールをSMARTに分解すると【03】のようになります。


【03】コンテンツマーケティングラボのビジネスゴールをSMARTに分解した例

◯ビジネスゴールの4つの方向性

ビジネスゴールの方向性として、【04】の4つがよく使われます。


【04】ビジネスゴールの4つの方向性

最終的には売上や顧客数を増やしたり、購買や契約などのコンバージョンを狙うのは当たり前のことなので、どういう顧客に対して、どういうかかわり合い方をすべきなのかで自社の方向性を決めるとよいでしょう。現状の問題点を解決するのか、あるいは理想の姿を目指すのかなども考慮します【05】。


【05】4つのビジネスゴールの関係性

■コンテンツマーケティング戦略のつくり方

◯コンテンツマーケティング戦略とは?

ビジネスゴールを設定したら、いよいよその目標実現のためのコンテンツマーケティング戦略を立てることになります。マーケティング戦略なので基本的な3C分析(顧客 “customer”、競合 “competitor”、自社“company”の3つの要素で市場環境を分析すること)は必須です。その後、後述するステップで戦略を作成していきます。大まかにいうと、商品認知から購買までつながるように、誰に、何を、どういう順番で伝えていくかを決めていく作業になります。

Who(誰に伝えるのか)
コミュニケーションで重要なのは誰に伝えるのかを明確にすることです。伝える相手によって、伝える内容も伝え方も異なるからです。誰に伝えるのかを明確にするために、まずペルソナを設定します。

What(何を伝えるのか)
伝える相手が明確になれば、伝える内容も明らかになっていきます。伝える相手の認知レベルに応じて、伝える内容を定義していきます。

How(どう伝えるのか)
「誰に」「何を」が明確になったら、今度はどういう媒体で伝えるのか、難しい内容をわかりやすく伝えるために、どういう順番で伝えるのかを設計していきます。


【06】誰に、何を、どういう順番で伝えるか

◯コンテンツマーケティング戦略の策定手順

では、コンテンツマーケティングの策定手順を見ていきましょう。


【07】コンテンツマーケティングの策定手順

このようにコンテンツマーケティングを進めていくことで、目的や作成プロセスが明確になり、成否の判断も行いやすくなります。

以上で第2回は終了です。

次回はマーケティングコンテンツの作成方法の基本を紹介しますので、お楽しみに。
なお、書籍では上記の各ステップごとに詳しい内容と具体的な進め方を解説していますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。

第1回「コンテンツマーケティングの基本概念
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【BOOKS紹介】
「どのようなコンテンツが効果があるのか」、「コンテンツのアイデアはどう考えたらよいか」、「効果が上がらない時はどのように改善していくか」といったコンテンツの制作・拡散・チューニングの具体的なノウハウを解説。ビジネスゴールや商品タイプに応じてコンテンツマーケティングの手法を分類し、コンテンツの方向性や戦略の違いも詳説していますので、ご自身の環境に合わせて適切な手法を選べます。実務で役立つチェックシートもダウンロードできる実践的な一冊です。

●書籍ページ:http://www.mdn.co.jp/di/book/3215203010/
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