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ファーウェイは6月26日〜29日、中国本社のキャンパスツアーや法人向けICTソリューションの成長戦略について説明するメディア・ツアーを開催。6月27日には、企業ネットワークの技術開発戦略について、法人向けICTソリューション事業グループ 企業ネットワーク マーケティング&ソリューション・セールス部門 バイス・プレジデント董武(ドン・ウー)/Dong Wu氏が説明した。

同社は企業ネットワークの分野で、スイッチ、ルータ、無線 LAN、IoTゲートウェイ、ネットワーク・セキュリティ、コントローラ、ネットワーク管理などの製品を提供する。

ドン・ウー氏は、ネットワーク製品の売上は、法人事業に中で最も大きな割合を占め、その成長を支えるのは、VRP(Versatile Routing Platform:ネットワークレベルのOS)だと説明した。同氏はその理由として、すべての製品をこのプラットフォーム上で提供することで、統括した操作システムが提供できる点を挙げた。

同氏は、こういったことができるのは、企業合併をせず、すべてを自社開発している点にあると指摘。そのメリットを次のように説明した。

「自社開発は効率がよく、互いの製品の相互接続性や互換性がいいというメリットがある。そのため、毎年、売上の10%以上をR&Dに投資している。もし、プラットフォームが異なっていれば、違う使い方をしなければならなず、製品ごとにいろいろな制約を受ける」(ドン・ウー氏)

しかし、いくらR&Dに投資しても、市場は同社が思い描いた設計図のように進化していくとは限らない。これについて同氏は過去の経験から次のように語った、

「企業において将来への判断は重要だ。ファーウェイもかつて携帯の3G技術にいち早く取り組み、積極的に投資してきた。当時、3G技術は将来爆発的に普及し、大きなビジネスチャンスをもたらすと信じていた。しかし、最初の数年間は我々が予想したほど楽観的なものではなかった。それでも、われわれは3G技術に投資し続け、その結果、3G技術が世の中に浸透したとき、業界1位となった。他社との違いはここにある。短期的には判断のズレがあっても、方向が合っていれば、長い目でみればチャンスはある。我々が十数年に渡って成長できたのは、2つの技術を押さえることができたからだ。1つは3G、4Gというワイヤレスの技術で、もう1つはTDM(時分割多重化装置)からIPネットワークの変革だ。これには上場していないため、投資を継続できたという面もある。ただ、企業が成長していくための短期と長期の戦略はうまくバランスがとれている」(ドン・ウー氏)

そして、同氏は重点分野としてクラウド、SDN、IoT、ビッグデータを挙げ、「この4つが将来進むべき方向だと信じ、これらの分野に積極的に投資を行っている」と語った。

これを踏まえ、2016年度は4つの分野に注力するという。

1つはワイヤレスと従来のネットワークである有線との融合。2つ目はネットワークのサービス化(Network as a Service)だ。

ネットワークのサービス化について同氏は「自社購入するのではなく、サービスだけを利用したいというのが今後の大きな流れだ」と述べた。

そして3つ目がIoT、4つ目がSDNだという。

IoTについては同氏はプラットフォームが重要だと指摘し、次のように語った。

「プラットフォームがあれば、アップルのようにアプリを提供するベンダーも成長することができる。ファーウェイにおいてはそれがLite OSということになるが、このOSはオープンで標準化に基づいたものだ。われわれは今、プラットフォームのエコシステムを育てている。それによって、デバロッパーがこのプラットフォーム上でそれぞれの事業を成長させていくことができる。そのようなビジョンを描いている」(ドン・ウー氏)

(丸山篤)