価値観が多様化するとともに、情報が氾濫している現代において、青少年に対してどのような性教育を行うかは、教育界のみならず社会全体が真剣に考えなければならないテーマとなっている。台湾メディア・中国時報電子版は6月30日、「中国大陸は日本のAVがなければ性教育は空っぽだ」として、中国大陸において十分な性教育が行われていないことを指摘する記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Ekaterina Minaeva/123RF)

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 価値観が多様化するとともに、情報が氾濫している現代において、青少年に対してどのような性教育を行うかは、教育界のみならず社会全体が真剣に考えなければならないテーマとなっている。台湾メディア・中国時報電子版は6月30日、「中国大陸は日本のAVがなければ性教育は空っぽだ」として、中国大陸において十分な性教育が行われていないことを指摘する記事を掲載した。

 記事は、大陸の保護者は性教育を「口にしてはならない禁忌」と認識しており、「自分はどこから来たの」という子どもの質問を有耶無耶にしてしまうと説明。正しい性の知識を持っていない児童が半数以上であるという統計もあるとし、性教育の不足が今や普遍的な問題となっていると伝えた。そして、大陸のネットユーザーからは「もし日本のAVがなければ、中国の性教育はほとんど空白状態だ」との声も出ていることを紹介した。

 さらに、大陸では毎年人工中絶の件数が少なくとも1300万件にのぼり、初めて性交渉を行う男女のうち避妊具を使うケースが半分に満たないとのデータがあるとも説明。低年齢出産などの問題は、教育の不足に関係していると論じた。

 記事は特に、親からの性教育を受ける機会が少なく、本やドラマ、動画などからの知識獲得に頼らざるを得ないことを強調しており、大学で性教育の科目を開設するとあっという間に履修希望者でいっぱいになる状況であるとも説明している。

 かつては日本の社会も、性に関する話に対して今ほどオープンではなかった。「自分はどこから来たのか」という質問にしっかり向き合うような風潮が出てきたのも、そう遠い昔の話ではない。そして今でも「性に関する知識をするのは恥ずかしい」と考える人は大勢いる。記事は、親による教育の不足を指摘しているが、その責任を親ばかりに押し付けてはいけない。学校教育や社会において必要十分な教育の体制を整え、性教育に対する抵抗を弱めていくことが大切なのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Ekaterina Minaeva/123RF)