「湖南料理を広めて、寿司屋のように東京のあちこちに開店したい」と来日して9年になる李志紅さんは語る。

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「湖南料理を広めて、寿司屋のように東京のあちこちに開店したい」と来日して9年になる李志紅さんは語る。9年前、ある中華レストランのシェフとして故郷の湖南省・長沙から日本の東京へやってきた李さん。彼は現在すでに湖南料理レストランのオーナーになっている。しかしこれは彼のゴールではなく、夢はより多くの東京の人々に湖南料理を通じて湖南文化を広めることだと取材に答えた。紅網が伝えた。

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■開店と同時に震災の憂き目に
訪日前の李さんは湖南料理しか作れなかったが、訪日して5年間の間に四川料理と東北料理を学んだ。李さんは「日本でシェフをするには何でもできることが求められる。以前できなかったことも、その後学んでできるようになった。東京の客は各地からの出身者なので、バラエティに富んだ料理であれば、よりお客を呼び寄せることができる」と語る。

2011年、東京の中華レストランで4年余りの経験を積んだ李さんは仕事を辞めて、華僑の1人と一緒に起業することを決めた。「以前は日本人は刺身などしか食べないのだと思っていたが、辛い物も食べることを知った。時には私でさえ辛いと思う料理を彼らはまだ辛さが足りないと言う。そこにビジネスチャンスがあると思った」と李さん。

レストランの厨房に関しては李さんが一切を任されたが、シェフを経験していたこともあり、仕事の手際は良かった。しかしレストランのビジネスがまさに軌道に乗ろうとしている時、東日本大震災が発生。震災の影響で、飲食業界は急速に落ち込んだ。レストランのほとんどがリピーターだったが、当時多くの華僑華人が日本を離れたため、レストランの経営を直撃、李さんは強い執念で目の前の困難を乗り越えた。

■湖南料理は家庭料理という点に注目
シェフにはそれぞれ自分の強みがあるが、李さんの場合は2つある。1つは「本場もの」、もう1つは「家庭料理」だ。

湖南料理の特徴をできるだけ再現するため、李さんは湖南料理の一部の材料は湖南産の物を使うことにしている。開店当時は湖南料理の材料を東京で手に入れることはとても難しく、事前に予約する必要があったが、湖南料理が発展するにつれて、日本の輸入業者もこの分野に注目するようになり、今では材料を手に入れることもますます楽になってきているという。

李さんは「食材の品質を第一に考え、毎回仕入れには特に安全に気を使っている。東京で一度でも悪い記録が残ると、この業界では続けていくことがとても難しくなるからだ。それに何より湖南料理の評判を落としたくない。また私にとって湖南料理とはイコール家庭料理。家庭の味こそが一番おいしいと考えている。湖南出身のほとんどの人にとって、小さい頃の味とはすなわち湖南の思い出だ。美味しいからこそ癖にもなる」と語った。

また湖南料理の感覚を常に失わないために、李さんは国内の湖南料理のシェフとしばしば連絡を取り、新しい湖南料理を研究、模索している。同時に、東京にいる20数名の湖南料理のシェフたちと東京湖南料理シェフ連盟を結成し、定期的に集まっては湖南料理についてセッションしている。彼らに共通した目標はどうやったら日本で湖南料理を広めることができるかだ。

■唐辛子のあるところ、湖南精神あり
「両会(人民代表大会、政治協商会議)である委員と代表が湖南料理を大々的に広めていた。これは湖南料理が世界へ出ていくいい兆候だと思う。東京で、現在本場の湖南料理を食べられるレストランは決して多くなく、しかもほとんどが華人が集まる地域に集中している。中華料理や東北料理、四川料理は比較的多く、四川料理に至っては日本で100年余りの歴史をもち、容易に受けいられている。今、湖南料理の土台はますます良くなってきている。湖南料理が海外で人気を得る確率は200%だと私は思っている」と李さんは力強く語った。

また湖南料理は日本で発展していく上で有利な点が多いという。1つには日本にいる湖南省出身者が多い点。支える人々がいてこそ、湖南料理への感情が生まれる。またもう1つは現在日本の湖南料理市場はまだまだ多くの発展できるだけの可能性が広がっている点で、まだまだ多くのチャンスが埋もれている。加えて中国国内の改革開放が進むにつれて、中国や湖南省に行ったことがある日本人がますます多くなっている。彼らは中国を理解し、湖南料理を好む。こういった消費グループが客の約半分を占めているという。

李さんは「現在20人ほどの湖南料理のシェフが東京にいるが、そのほとんどが作るのは湖南料理ではなく中華料理。我々の学歴は皆高くないが、それでも夢を持っている。その志はプロフェッショナルな本場の湖南料理を作ることだ」と語った。

また東京のテレビ局が湖南料理を紹介する番組を放送したことがあり、その番組が6日間連続で毎日湖南料理の作り方を紹介したところ、その期間中、湖南料理レストランの売上げは格段に伸びたという。

現在、李さんは2軒の湖南料理レストランの開店を計画中だ。彼の夢は、東京の山手線圏内の駅ごとに湖南料理レストランを開店すること。マクドナルドなどのチェーン店のようにどこにでもあり、日常生活に深く入り込んだ展開をしたいという。(提供/人民網日本語版・編集TG)