ショートスリーパー600人育成! 堀大輔流“1日45分の超短眠法”とは

写真拡大

この6年間、なんと1日平均“45分睡眠”で生活しているという超ショートスリーパーの堀大輔さん。著書『できる人は超短眠!』がメディアで話題を呼び、その革新的な短眠メソッドを学ぼうと堀さんのもとには延べ600人もの受講生が訪れているそう。「睡眠時間は大切」と言われる現代で、「超短眠だからこそ得られたものがある」と堀さん。睡眠に悩む人々に伝えたいという、堀さんが考える“理想の睡眠”についてお話を伺いました。

「寝ないですむなら寝たくない!」幼少時に芽生えた短眠への意識

 

「寝ないですむなら寝たくない!」幼少時に芽生えた短眠への意識

堀さんがショートスリーパーになりたいと考え始めたのは、なんと小学生の頃。きっかけは年中長袖を着ていなければならないほどだったという重度のアトピーでした。当時は寝ている間に無意識に身体をかきむしってしまうため、就寝時はいつも手をがんじがらめに縛っていたそう。ところが…。

 

「朝起きると手がほどけていて、布団は血だらけなんてことがしょっちゅうでした。起きている間はかかないように意識できますけど、寝ている時はどうしようもない。寝ると身体をかきむしってしまうので、どうしたら寝ないですむんだろうと考え始めました」

 

とはいえ、周囲からは「ちゃんと寝なさい」と言われ続け、アトピーで身体をかいてしまう悩みは解決できないまま。しかし、18歳の時にスタジオミュージシャンの道へ進んだときに、再び睡眠と向き合う機会が訪れます。

 

「当時は1日8時間働いても、お弁当と日給500円だけ。バイトをかけ持ちしながら、曲を作ったりバンドで練習したりと、時間はいくらあっても足りませんでした。その上、先輩ミュージシャンからは『1日16時間は楽器の練習をしろ』と言われるんですよ。もう“1日8時間寝てたら何もできない!”と思い、ますます睡眠時間を減らすしかないと考えるようになりました」

 

さらに、同じバンドで似た境遇だったドラマーの友人が、“1時間睡眠”で充実した生活を送っているのを目の当たりにし、大きな衝撃を受けたとのこと。友人の場合は短時間睡眠が性に合っていたのか、「無理をしなくても気づけば1時間睡眠ができていたらしい」と言います。これが本格的にショートスリーパーを目指すきっかけに。

 

「彼は練習を人一倍している一方、英語も堪能で英詞をスラスラ書くなど、うらやましいほど多才な人だったんです。彼と僕の違いといえば睡眠時間くらいだったのに、これほど差が出てしまうことが、とにかく悔しかったんですよ(笑)」

 

そんな負けず嫌いな気持ちをバネにして、堀さんは真剣に睡眠時間を減らす取り組みを始めたのでした。

発想の転換で短眠に。人生の経験値が2倍になって世界が変わった

発想の転換で短眠に。人生の経験値が2倍になって世界が変わった

ショートスリーパーになろうと決心したものの、当時はまだ睡眠のことが全くわかってない状態だったという堀さんは、まず睡眠について猛勉強を開始。睡眠に関する理論や統計データを集め、英語の学術論文もたくさん読んだそうです。

 

「睡眠はいまだに解明できていない部分が多い。だからこそ多くの論文を読むうちに、自分の中で“短時間睡眠は健康に悪い”という考えは変わっていきました。例えば、平均睡眠時間が世界で一番短いのは日本ですが、平均寿命が一番長いのも日本です。様々なデータを分析していくうち、自分の中で『もしかして睡眠時間が短い方が健康なんじゃないか』という考えにシフトしていったんです」

 

それからは短眠を実現する方法を模索していったという堀さん。いろいろ失敗も経験しながら、睡眠時間を縮めていき、25歳の時には1日平均45分間睡眠ができるようになっていたといいます。

 

「短眠になってからアトピーがよくなりました。また、風邪もひかなくなり、免疫力が上がったと感じています。それから、判断力、発想力は短眠になってから5倍以上ついたような実感です。起きている時間が長いので、経験を圧倒的に積み重ねることができるし、視野もぐっと広がりました」

 

たとえば旅行に行った場合、短眠なら普通の人が寝ている時間もその土地の文化に触れ楽しむ時間に充てられるので、平均的な睡眠時間の人に比べて約2倍の経験が可能に。堀さんにとって、短眠はアトピーの改善だけでなく、仕事の効率や経験値が格段に上がるなど、相性抜群だったよう。

 

「短眠によって手に入れた時間は使い道自由。だからこそ、起きている時間に何をするかが重要だと思います。僕の場合、最近は短眠講師をするかたわら、関心を持った分野に足を突っ込んで企画書を作ったり、他業種の人から仕事の相談を受けたり。睡眠とまったく関係のない仕事をしていることも多いんですよ(笑)」

 

自分自身のやりたいこと、人生で何を優先したいのかなどを考えてみて、自分にとって最適な睡眠時間を探してみるのがよさそうですね。

 

こうして人より多くの活動時間を手に入れ、さまざまなメリットを実感した堀さんの短眠生活は、多くの人の注目を浴びることになりました。そのきっかけとは…?

誰でもショートスリーパーになれる? 600人に伝えた「短眠メソッド」

誰でもショートスリーパーになれる? 600人に伝えた「短眠メソッド」

実は、テレビ番組『ためしてガッテン』に速読の達人として出演したことがきっかけで、一時期、速読の講師を務めていたという堀さん。ところが、自分の目指したい方向とは違うと思ってすぐにやめることに。その時に、ある生徒さんに言われた言葉が堀さんの次のステップを示すことになりました。

「『速読より気になっているのは堀さんの睡眠時間なんです。その短眠法を教えてもらえませんか?』と聞かれて。ニーズに応えて教えているうちに短眠メソッドが出来上がりました。これまでに受講生はおよそ600人。2カ月ぐらいで3時間睡眠を可能にするメソッドを教えています」

 

著書『できる人は超短眠!』に短眠の具体的なトレーニング方法が明かされていますが、最初に取り組むのは、「朝、同じ時間に目覚まし時計なしで起きること」と「日中の睡魔をコントロールできるようになること」。

 

「夜2時間しか寝ていない状態で、退屈な講義を聞いたら眠くなってしまうかもしれませんが、ディズニーランドで楽しく遊ぶなら眠くならない。つまり、睡眠時間と睡魔の発生には必ずしも因果関係がないと考えています。例えば、満腹のとき、目が疲れている時などは睡魔が発生しやすくなります。睡魔に対処するコツは、睡魔が訪れるまでにその発生条件をつぶしておくこと。風邪と一緒で予防が大事なんです」

 

さらに、堀さんの短眠メソッドでは、睡眠時間を減らしていくと同時に、1日2回、眠くなる前に15分以下の仮眠をとることが推奨されています。

 

「仮眠も練習が必要です。これまでの受講生を見ると、みなさん何度か失敗しながら練習を続け、2週間ぐらいでできるようになっています。自分に合った方法とコツさえおさえれば、誰でも睡眠はコントロールできると思いますよ」

 

堀さんによればこの短眠メソッドの成功率は99%。ナルコレプシーという睡眠の病気だった数名の受講生を除き、全員がそれまでの睡眠時間から短眠を実現できたとのこと。また、「受講生のほぼ全員、健康診断の数値も良くなった」と言います。

無理は禁物!目指すべきは自分でコントロールできる「自然な睡眠」

無理は禁物!目指すべきは自分でコントロールできる「自然な睡眠」

短眠メソッドを確立した堀さんですが、無理して短眠を目指すのではなく、あくまで「自然な睡眠」を心がけてほしいといいます。

 

「かつて時計を見ないで生活していた北部アルバニア山岳地帯に住む人々は、日が落ちるとともに眠りについていたため、夏と冬では大幅に睡眠時間に差があったものの、生活パフォーマンスに全く差がなかったという例があります。僕が自身の短眠メソッドを『Nature sleep』と銘打っているのは、“自然な睡眠”でいいんじゃないですかということ。自然な睡眠ができるようになったら誰でも短眠が可能ですよという理論なんです」

 

つまり、重要なのは睡眠のコントロール方法を身につけて、自然な睡眠を手にいれること。受講生には1時間だけ睡眠を減らしたくて始める人もいれば、短眠ができるようになった後、あえて長い睡眠生活を選ぶ人もいるそう。

 

「僕は現在、1日5分睡眠の時もあれば、2時間寝る時もあります。それも無理して短眠を続けているわけではありません。夜に寝て目覚める時間が人とはちょっと違うだけ。以前、渋谷で『寝ない人ですよね』って声をかけられたんですけど、時間が短いだけで僕だって寝るんですよ。人間なのであくびもします(笑)」

 

さらに、「僕自身は、睡眠時間をそんなに気にしなくていいんじゃないかと思っているんですよ」と続ける堀さん。読者の反応で一番嬉しかったのは、不眠症で悩んでいる人からの「今まで寝ないといけないと思って睡眠薬を飲んでいたけれど、気が楽になった」「無理して睡眠をとらなくていいんだと思ったら、かえって夜はよく眠れるようになった」という声だったそう。

 

「今、睡眠で悩んでいる人が、僕のメソッドを知ることで、ちょっとでも睡眠の悩みを解消できるなら本望です。僕は頼られることがうれしいタイプ(笑)。問い合わせには何でもお答えしますよ」

 

現代人には睡眠の悩みを持つ人が多いはず。睡眠に関していろいろな情報がある中で、1日8時間睡眠を心がける人もいれば、堀さんのように短眠生活を選ぶ人も。いずれにしても、睡眠の悩みを解消し、よりよい生活を送れるようになるのが理想ですね。ぜひ、みなさんも自分にあった睡眠生活を探してみてください。

【眠りの黄金法則】

朝は決まった時間に目覚まし時計なしで起きる1日2回、15分以下の仮眠をとる状況に応じて無理せず、睡眠時間をコントロールする

【ウィークデーの平均睡眠時間】

45分

【睡眠タイプ】

1日の時間を最大限に有効活用する超短眠タイプ
堀大輔さんのフミナー度は『10%』、今はフミナー度は低いレベルです。bnr_list_check

 

 

堀大輔さん
堀大輔さんほり・だいすけ
GAHAKU株式会社代表取締役。社団法人日本ショートスリーパー育成協会理事長。 18歳からはじめた睡眠の研究を基に25歳で短眠に挑戦し、1日平均45分以下睡眠のショートスリーパーに。 独自に研究した短眠カリキュラム「Nature sleep」によって、約600人のショートスリーパーを育成。著書「できる人は超短眠!」では、余すことなく短眠メソッドを紹介している。