「ゴキブリ嫌い」は思い込み?

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ゴキブリを心の底から嫌っている人は多い。そのカタカナ4文字を目や耳にするのすら汚らわしく、よく頭文字のアルファベットを取って“G”と称されたりするほど、多くの人がゴキブリという存在を嫌悪している。しかし考え方を少し変えれば、まったく別の世界がひらけてくるかもしれない。「教えて!goo」の「ゴキブリを益虫という説について」というQ&Aがあった。まず、質問者からこんな問題提起があった。

「ゴキブリがいなかったらもっと悪いことをする別の虫が出現するのかとも思いました。ゴキブリが伝染病を媒介するというのは現在の日本では考えられないようにも思えますし、ゴキブリが嫌われるのは害虫か益虫かとは関係がないものなのでしょうか」

興味深い回答が続々と集まったのでご紹介していこう。

■捉え方次第

「害虫か益虫かなんて、身勝手な人間が自分たちの狭い了見で勝手に分けただけです。地球に存在する全ての生物は生態系の中で何らかの役割を担っている欠かす事のできない存在です」(copemaruさん)

「嫌われることと具体的な被害があるかどうかは全くとはいいませんがあまり関係はありません。不快害虫という概念はご存じでしょうか。(中略)…不快害虫という区分においては個々人の主観の要素が大きいのでどの虫が不快害虫と言えるかは個々人次第と言えるでしょう」(alphaXXXさん)

「生き物はどれも衛生的とは言えません。室内犬だってダニ等いたりしますし、蝶だってし尿に集まります。(中略)…作物を食い荒らせば害虫、害虫を駆除したりペットの活き餌になれば人間にはいい。そんな感じでは?」(yatominさん)

ゴキブリに関しては、人にとって実害があるというより、その見た目や挙動からただひたすら嫌われている、という面が大きいようだ。ゴキブリを媒介して伝染病が広まる……なんて事態も、現代の日本ではそうそう起こらないであろう。

「ゴキブリは強力な免疫系を持っており、ほかの虫では耐えられないような不潔な場所でも平気で生きていけます。(中略)…とはいえ、水洗トイレや公衆衛生が発達した現代日本では確かにそうそうは伝染病の媒介になるとは考えにくいことですが、不衛生であることには変わりありません。ゴキブリそのものが汚いというよりはゴキブリが増えるような場所が不衛生である、と言えるかもしれません」(alphaXXXさん)

■特に日本で嫌われている!?

しかし、ゴキブリは全世界的に嫌われている存在というわけでもないらしい。

「最近の日本とアメリカ人はゴキブリを嫌いますが、イギリスでは引越しのときに数匹連れていったり……」(ORUKA1951さん)

どうやら、イギリスでも地方によってはゴキブリが崇高な虫としてリスペクトされているという説があるようだ。

「世界的にはゴキブリを嫌わない民族も多いです。虫全般が嫌いという人は別ですが。日本人でも幼児はゴキブリが平気なことが多いです」(alphaXXXさん)

たしかにそうである。大人になってから虫全般が苦手になっていく人は多い。その理由について、この回答者はこんなふうに推測している。

「ゴキブリを嫌うのは後天的な学習によるところが大きいと考えられます。(中略)…(大人になってゴキブリ嫌いになっていくのは)おそらくは周囲の大人たちがゴキブリを嫌う様子を見て育つうちに、ゴキブリ=非常に気持ち悪い存在、と強く刷り込まれてしまうからではないかと思います。(中略)…だからこそゴキブリを特に嫌わない文化圏で育った人間はゴキブリも平気なのではないかと思います」(alphaXXXさん)

致命的な気持ち悪さを放つゴキブリだが、それも考え方次第のようだ。

武藤弘樹(muto koki)