長期入院を助けてくれる公的保障は意外に多い!

写真拡大

「入院から在宅へ」という国の医療政策によって、病院に入院する日数は、この十数年でずいぶんと短くなった。

 厚生労働省の「患者調査」(2014年)によると、すべての病気の平均で見ると、1996年に40.8日だった入院日数は、2014年には31.9日となっている。

 病気別に見ても、通院治療が進んでいるがん(悪性新生物)の平均在院日数は、1996年に46.0日だったものが、2014年には19.9日と20日以上も短縮されている。また、心疾患(高血圧性のものを除く)は38.9日から20.3日になっており、ほとんどの病気が入院してから1ヵ月以内に退院している。

 ただし、なかには入院が長引くものもある。2014年でも統合失調症や躁鬱病などの精神疾患は291.9日、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患は89.5日となっている。

 病気やケガをしても、治療費の多くは健康保険でカバーできるが、入院が長引くと「医療費がどんどん増えてしまいそう」「収入が減って生活できなくなりそう」などの不安が出てくるのも事実だ。

 そうした不安から、民間の医療保険に入っている人も多いはずだが、その前に知っておきたいのが公的な保障だ。

 健康保険だけではなく、年金保険や介護保険にも長期療養の経済的な不安をカバーできる保障があるからだ。そこで、今回は、療養が長引いた場合に利用できる公的な制度、医療費節約のポイントを確認しておこう。

まずは高額療養費で
自己負担を抑える

 病気やケガで入院すると、症状に応じて、手術や投薬、リハビリテーション医療などが行われる。かかった医療費は治療内容によって異なるが、健康保険が適用されるので、そのうち自己負担するのは年齢や所得に応じて原則的に1〜3割だ。

 ただし、入院や手術をして自己負担したお金が一定額を超えると「高額療養費」が適用される。

 高額療養費は、家計に過度な負担を与えないように配慮した制度で、年齢や所得に応じて1ヵ月に自己負担する医療費に上限が設けられている。

 たとえば、70歳未満で一般的な所得の人(年収約370万〜770万円)の限度額は、【8万100円+(医療費−26万7000円)×1%】。医療費が100万円かかった場合は、約9万円が限度額だ。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)