28日、独フランクフルト郊外のハーン空港を買収した中国の上海益謙貿易の「異常さ」が現地メディアで報じられている。写真はハーン空港。

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2016年6月28日、独フランクフルト郊外のハーン空港を買収した中国の上海益謙貿易の「異常さ」が現地メディアで報じられている。

現地メディアARDドイツテレビのウェブサイトによると、上海益謙貿易には公式ウェブサイトが存在しない。また、ネット上には関連情報も掲載されていないという。商業登記はされており、住所は上海市閘北区のビルの21階とされている。同区はかつて工場や倉庫が連なった場所で、現在では住宅街に変わっている。

ARDドイツテレビの記者が訪れると、ビルの中には上海益謙貿易の事務所があることを示す看板や広告などは一切なく、事務所内の床に置かれた段ボールには生活用品が詰められていた。事務所にいた若い女性職員は、ここは間違いなく上海益謙貿易だと証言したが、会社の運営モデルや関係者の情報については口を閉ざした。同社の代表は現在海外にいるため、質問があれば帰国後に伝えるとだけ話したという。

このほか、同社の大株主である人物が法定代理人を務める上海国青投資管理公司についても情報がなく、中国経済界に明るいドイツの専門家もこの投資会社は聞いたことがないと話している。こうした「異常」な状況に、ハーン空港のあるラインラント・プファルツ州の依頼を受けた国際会計事務所KPMGが上記の2社に関する調査を行ったが、結果はいずれも「信用できる」というものだった。同州の議会ではこの報告の妥当性を検討するという。(翻訳・編集/北田)