海兵隊員がイヌ虐待…殺す様子を動画撮影  社会に衝撃/台湾

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(台北 28日 中央社)海軍陸戦隊(海兵隊に相当)の兵士複数人がイヌを虐待して殺し、その様子を動画撮影していたことが分かった。27日には国防部(国防省)の関係者らが相次ぎ謝罪。虐待に関わった兵士のうち3人は動物保護法違反での送検が決まったが、所属していた軍施設周辺などでは市民による抗議活動が起こるなど社会に衝撃が広がっている。

▽殺されたイヌ、首絞められぐったり

動画には兵士がイヌにつけられたリードを高所から吊り下げるように持ち、「来世はばかなイヌになるなよ」などと笑う様子が映されていた。イヌは首を絞められたことでもがき苦しみ、その後ぐったりとして動かなくなった。

また、別のイヌに向かってエアガンでBB弾を15発打ち込む姿を映した動画も見つかっている。

高雄市動物保護処は、兵士らがイヌを虐待して死に至らせたことを確認。動物保護法違反で1年以下の懲役に加え、10万〜100万台湾元(約32万〜320万円)の罰金が科される恐れがあるとしている。

▽動物保護法の強化求める声

馮世寛国防部長(国防相)は27日、「社会に対して深くお詫びする」と陳謝。黄曙光海軍司令も、イヌの虐待に関与した9人の名前を公表した上で、教育が行き届かなかったとし、「全てわたしの責任だ」と謝罪した。

同日夜には兵士3人らが頭を下げて詫びる動画がインターネット上に公開された。陸戦隊によると、3人は厳格な処分と法律の制裁を受ける意思を固めているという。軍では今後、基地内で飼われている動物を登録制とし、健康や生活管理に努めるとしている。

外遊中の蔡英文総統は、「驚き、ひどいと思った」と心境を吐露。林全行政院長(首相)も「とても悲しい」と話し、国防部に適切な対応を取るよう副院長に対して指示したと語った。また、野党・時代力量の幹部は28日、国防部の体制に問題があるとしながらも、動物保護法の罰則や飼い主の責任強化を検討する必要があるとした。

▽軍施設では抗議活動

27日午後9時頃には、兵士が所属していた基地周辺に100人以上の市民が集結。「きちんと説明しろ」などと声を上げた。また、興奮した市民が敷地内に生卵を投げつけようとしたため、警察官が制止する一幕もあった。

一方、高雄市と台南市にある虐待した兵士らの実家では、生卵が投げつけられたり、スプレーで落書きされる被害が発生。警察が巡回を強化した。

(呂欣ケイ、王淑芬、葉素萍、温貴香、楊思瑞、程啓峰、陳朝福/編集:齊藤啓介)