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IDCフロンティアと九州工業大学(九工大)は6月24日、スマートライフケア社会の実現に向けて、産学連携に関わる包括協力協定を締結し、IoT、人工知能、ロボティクスを活用して、高齢者の自立支援や介護従事者などの負担軽減などを行うライフケア基盤システムの構築とその実証実験に取り組んでいくことを明らかにした。

今回の締結に対し、九工大の尾家祐二学長は、「今回の協定は、少子高齢化が進む日本において、ICTを活用することで介護にかかる負担を減らそうというもの。九工大の研究を活用し、IDCフロンティアと予防医療や看護の基盤システムの構築を進めたい」と語る。

IDCフロンティア代表取締役社長 石田誠司氏は、「介護現場ではICT利用率が低いため、サービス内容や効率化を定量的に捉えることが難しかった。だからこそIoTや行動分析を導入することで、介護のクオリティを上げられると考えた」と話す。同社は、センサ情報を取りまとめるIoTゲートウェイならびに取得した情報を分析する行動センシングプラットフォームの提供を行っていく。また、九工大では2015年10月より戦略的研究ユニット「スマートライフケア社会創造ユニット」を立ち上げ、限られた人的資源の中で、ICTを活用することで質の高い予防医療や看護をどのように実現するかの取り組みを進めてきており、すでに九州大学病院にて、2年間の看護行動センシング実験を実施することで、行動データを元に行動認識アルゴリズムを機械学習を用いて構築。こうした知見も、今回の実証実験に活用していくとする。

実証実験の具体的な内容としては、介護事業者を対象にセンサビーコンを介護施設内の各所(部屋やベッド)に設置し、介護職員には携帯センサを取り付け、これらのセンサから取得した情報をIDCフロンティアのプラットフォームで分析・可視化。要介護者の情報と組み合わせ、各介護職員の業務分布や習熟度を把握することで、より質の高いサービスや作業効率の実現を目指す。また、カメラを使用しないため、入居者のプライバシーにも配慮した形の取り組みになるという。同実証実験に参画する介護事業者については、全国から複数団体を募る予定としている。スケジュールとしては、2016年8月より実証実験を開始し、2017年3月に成果報告を行う予定だという。

なおIDCフロンティアは「データ集積地構想」を掲げており、北九州市に構えるデータセンターでは、データセンター事業に加え、クラウドサービスの拡充や、データ分析基盤の強化を図っている。今後も、さまざまな業種におけるIoT・データ活用に向けたオープンイノベーションを模索していきたいとしている。

(山本明日美)