全上場3620銘柄の最新の理論株価を分析! ディー・エヌ・エー(2432)など 直近3カ月で割高から割安になった11銘柄を発表!

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ダイヤモンド・ザイ誌上で3カ月に1度掲載しているのが上場全銘柄の理論株価だ。割安度が一発でわかると評判だが、今発売中の2016年8月号では、全上場3620銘柄の最新理論株価を掲載している。今回は3月決算企業の今期予想を反映しており、1年で最も注目すべき号だ。個別の理論株価とともに日経平均株価指数の理論株価も掲載している。前回(3月3日時点)では、理論株価と比較して日経平均は9%割安だったが、今回は割安度が4%に縮小した。その理由と、そうした環境でも割高から割安に転換した注目銘柄を紹介しよう。

円高による業績下方修正等を受けて
日経平均の理論株価が6%超も下落

 株は割安な時に買って値上がりしたら売るのが基本。ただ、その割安の判断が難しい。そこで役に立つのが理論株価だ。現在の株価が理論株価より安ければ割安、現在の株価が理論株価より高ければ割高で、非常に簡単に割安な株を発見する目安となる。

 さらに、ダイヤモンド・ザイでは個別銘柄だけでなく、日経平均株価の理論株価も算出。今回の日経平均株価の理論株価は1万7380円で、前回(2016年5月号)の1万8593円より6.5%も下落した。

 低下の原因は、世界経済が不安定になってきたことや円高が進行したことを受けて、主に外需系の企業が業績予想を下方修正してきたため。たとえば、キヤノン(7751)は4月26日に、2016年12月期の当期利益予想を下方修正、前期比2%増の期初予想を11%減と一転させた。3月決算企業でも、前々期比6%最終増益だったトヨタ自動車(7203)が、今期は円高の進行や新興国の減速などで前期比35%最終減益を見込んでいるなど、前期よりも減益を予想する企業が多い。

 日経平均がその理論株価より依然として割安な点は変わらないが、実際の株価の下落幅(約2%)より、理論株価の下落幅が大きくなったぶんだけ、割安度は縮小している。

前回100%超も割高だったIHIは
一転して、なんと20%の割安に転換!

 このように全体的には割安度が縮小した日経平均だが、採用銘柄の中には、前回は割高だったが今回は割安に転換した銘柄がある。それが下表の11銘柄だ。

◆日経平均採用銘柄で割安に転換したのは11銘柄! (割安度の高い順)
銘柄名(コード) 株価(6/3) 理論株価 割安度 前回
割高度
最新株価
ディー・エヌ・エー(2432) 517円 3303円 32%割安 5%割高
KDDI(9433) 251円 3960円 20%割安 10%割高
IHI(7013) 4818円 344円 20%割安 142%割高
東武鉄道(9001) 1345円 651円 16%割安 8%割高
カシオ計算機(6952) 616円 1924円 15%割安 3%割高
三井不動産(8801) 1938円 3019円 13%割安 5%割高
NTTドコモ(9437) 814円 3124円 12%割安 1%割高
京成電鉄(9009) 1547円 1555円 9%割安 6%割高
住友不動産(8830) 474円 3234円 9%割安 9%割高
大林組(1802) 1132円 1170円 3%割安 1%割高
丸井グループ(8252) 517円 1612円 1%割安 18%割高

 前回5%割高だったディー・エヌ・エー(2432)が今回は32%の割安に、10%割高だったKDDI(9433)が20%の割安に転換。いずれも今期は増収増益を計画している。

 中でも注目なのは前回142%と超割高だったIHI(7013)。工事遅延などの特殊要因で3度の業績下方修正を行ない、結果的に83%最終減益となった前期に対して、今期は18倍もの大幅増益を計画しており、それが素直に反映された形となっている。ちなみに、18倍増といっても金額自体は14年3月期並みであり、決して大げさな計画ではないといえる。

 11銘柄のうち、東武鉄道(9001)と京成電鉄(9009)、そして大林組(1802)を除いた8銘柄が増益を見込んでおり、こうした企業が狙い目になるだろう。

 最後になったが、理論株価の算出方法を紹介しよう。理論株価はその株の成長価値(予想1株益に将来の想定成長率を掛けて算出)と利益価値(予想1株益に将来利益の織り込み年数を掛けて算出)、そして資産価値(直近の1株純資産)を合計したもの。つまり、業績と財務のデータから算出している。