著書15万部突破! 三浦将流・“5分だけ早起き”から始まる底力発揮の習慣力

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「底力発揮実現コーチ」として、個人のもつ潜在能力を最大限に発揮する手助けをしている三浦将さん。発行部数15万部を突破した著書『自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)の中で、身につけるべき良い習慣として挙げているのが「早起き」。お話を伺ってみると、早起き習慣には、自己の潜在能力発揮・目標実現や悪い習慣を断ち切る効果があることが明らかになりました。

 

広告代理店での夜型生活から一変! 留学をきっかけに朝型生活へチェンジ!

 

今は個人の潜在能力発揮や目標達成のサポートをするメンタルコーチや講演家、研修講師として活躍されている三浦さんですが、もともとはマーケティングやブランディングに興味があり、新卒で広告代理店に入社。その頃は、完全夜型の生活を送っていたといいます。

 

「当時はバブルの名残もあって残業時間は気にしなかったし、仕事を終えれば2時、3時まで飲み歩くこともありました。自分はもちろん、会社としても特に社員の睡眠のケアはしていませんでしたね」

 

広告代理店で一時はトップセールスとなった三浦さん。「世界で通用する人材になりたい!」という思いから外資系企業への転職に挑むも門前払いされ、経営学と社会学を学ぶためイギリスのシェフィールド大学院への留学を決意します。

 

「留学前に英語力を十分につけたつもりだったのに、いざ行ってみるとネイティブな英語が聞き取れず、授業の内容が分からない…講義を録音し、帰ってからもう一度聞き直す毎日でした。また、1単位でも落とすと修士論文を書かせてもらえないので、課題にも必死に取り組みました」

 

言葉の意味を調べながら大学院レベルの学問を学ぶというかなりの集中力を必要とされる状況に置かれて、三浦さんはいちばん集中できる時間を探し始めます。色々と試した結果、早朝が自分にとってのコアタイムと気づいたそう。

 

「夜は20時くらいに就寝し、2〜3時に起きて勉強するサイクルに落ち着きました。日本との時差もあり、夜型から朝型への移行は比較的スムーズでしたね。まわりの人や世間もほぼ朝型だったからその生活にあわせたということもあります。毎日6〜7時間は睡眠時間を確保していました」

 

クラスメイトとのディスカッションや地元の酒場での日常会話を通じ、英語でのコミュニケーションを学んだ三浦さんは、卒業後日本へ帰国し、外資系企業で再びマーケターとして働くことになりました。

チームが崩壊しかけて悩み、挫折している中で、天職と出会う

帰国後も、三浦さんは早起き生活を続けます。
朝は6時に起きて読書や勉強をし、9〜10時ごろ出勤。終業は18〜19時ごろで、残業をしても20時ごろまでには退勤し、24時には就寝というスケジュールで働いていました。

 

残業している人は能力がない。いかに時間内に成果を上げるかが重要――。そうした企業風土に加えて勤務時間がフレックスタイム制だったこともあり、マイペースに働くことができたそう。また、毎日欠かせなかったのがお昼寝。

 

「元々よく寝るほうなので、昼過ぎには眠くて仕事にならないことも。思い切って仮眠をとるとスッキリしたので、昼食後の仮眠を日課にしました。
デスクで仮眠をとる際には、“仮眠をとると午後の仕事効率が60%上がる”というデータを書いた立て札を立て、寝ていましたね。たまたま本社の社長が来た時にそれを目にして、『I like it!』と褒めてくれました」

 

そんな理解のある職場で、三浦さんは順調にマーケティングディレクターへとキャリアアップ。部下を抱え、人事権や給料決定権もある立場となりますが、ここで意外な挫折を味わいます。

 

「上昇志向は強かったのですが、コミュニケーションやリーダーシップのことは全然わかっていなかったんです。自分がなんでもできるような気になっていて、自分の意に沿わないことがあると『いいからやれ!』と部下に命令口調で指示するような、困った人でした(笑)。気づけばいつの間にか、部下の心が自分から離れ、チームが崩壊しかけていたんです」

 

自分のやり方がまずかったと気づいた三浦さんは、学びの間口を広げ、自分に必要なものを探し始めます。人が活き活きと働ける職場を作るには何が必要なのか…そんな悩みを抱えている中で「これだ!」と感じたのが、“人の潜在能力を最大限に引き出す”メンタルコーチングという手法でした。

 

「コーチングを知ってからは、終業後、知り合いなどにクライアント役をやってもらい、ひたすら実践で経験を積む日々。遊んでいる余裕なんてありませんでした」

 

コーチングを続ける中で、クライアントの変化がはっきりと見て取れるようになってきた三浦さん。仲間にも「こういうコーチングができるのはあなただけだ」といった声をかけられて、徐々に「コーチングこそが僕の天職なのかもしれない」と感じるようになったそう。

 

「かっこよく言えば“ヒーローズ・ジャーニー”。まわりから、これこそが僕のやることなのだと天命に気づかせてもらって、挫折を経験しながらもここまでやってきました」

 

それまでは、マーケティングを一生続けていくと思っていましたが、ディレクターになって現場から離れ、やりがいが見いだせなくなっていたタイミングでもあり、メンタルコーチとしての独立を決意したのです。

社長は孤独な人が多い…エグゼクティブたちの睡眠事情

現在、三浦さんのクライアントは、法人契約も含めて、社長や取締役、オーナーといった肩書の人が多いそう。華やかな生活をしていると思いきや、その多くは孤独や不安を抱えているといいます。

 

「彼らは決断すべきことがたくさんあるのに、誰にも相談できない、または株主に反対されることも多い立場。不安感やストレスから、不眠になってしまう人も多いんですよ」

 

そうした人に、三浦さんはいつもポジティブな状態で寝るようにアドバイスしているといいます。

 

「寝ている間は、潜在意識が優位になっている状態。ネガティブな感情を抱えて眠ると、それが寝ている間に潜在意識に染み込んでしまうんです」

 

潜在意識は気づかないうちに私たちの行動を支配しているため、ネガティブな感情に染まると、言動や行動までネガティブになっていってしまいます。気分よく眠りにつくことで目覚めもよくなり、徐々に早起きにもなれるそう。

 

気分よく眠り、潜在意識をポジティブな状態に保つと、具体的にどんないいことがあるのでしょうか。

 

「営業マンのあるクライアントは、朝5時半起きの生活をはじめ、早朝を商談のシミュレーションの時間にあてたことで、営業成績が一時期14倍にもなりました。生活習慣や人間関係も合わせて改善されたからこそですが、早起きでこれだけの成果が出るんです」

 

なぜ、睡眠の質を改善し、早起きすることで仕事までうまくいくのでしょうか。

 

「朝早く、スッキリ目覚めると、余裕ができます。朝の散歩の中で重要な決定ができたり、仕事のワクワク感を思い出せたりと、ポジティブになれるんです。特に社長たちは、まわりからのストレスで自己肯定感が低くなりがちな人が多いのですが、早起きの習慣で悩みが軽くなります」

 

三浦さんのコーチングのベースになっているアドラー心理学には、自分を受け入れる(自己受容)、他人を信頼する(他者承認)、他人の役に立つ(他者貢献)という「幸福の3原則」があります。これらの度合いが高い集団ほど、創造性、生産性が高まるのだそう。

 

「生産性が高まると、仕事が早く片付いて帰れるし、早く寝ることもできる。ネガティブな気分で眠ることなく、スッキリ起きられる。そしてさらに仕事がはかどる…と、よい循環ができるんです」

『ありがとうございます、最高です』と口に出して言う。毎日のルーティーンで潜在意識からポジティブに!

三浦さんは今も朝型生活を継続しています。夕方以降には極力仕事を入れず、お子さんと一緒に21時ごろには就寝しているそう。睡眠の質を高めるために心がけていることを聞いてみると、意外な方法を教えてくれました。

 

「ポジティブな気持ちで眠り、スッキリ起きられるように、寝る前と朝起きた時に『ありがとうございます、最高です』と口に出すようにしているんです。同時に、どんな小さなことでも、感謝できる出来事を思い浮かべます。たったそれだけですが、この方法で睡眠の質が向上したという方も多いんですよ」

 

現在の三浦さんにとって、一番集中できるコアタイムは早朝4〜6時。

 

「早朝4時から本の執筆を始めようと思ったら、その時間には机に座れるように逆算して起きます。それ以前に準備が整っても、時間まではネットサーフィンなどの時間に。一見ムダな時間の中にも仕事に役立つことはあるので、必要だと思います。また、日中は昼食後や移動時間などに仮眠の時間を作って仕事の生産性を保っています」

 

しかし、いくら毎日のこととはいえ、たまには二度寝してしまうこともあるのでは…?

 

「目覚めたらまず水を飲み、体操などを行って身体を起こしてから机に向かうのをルーティーンとしています。無意識に行えるようになっているので、二度寝することはありませんね」

 

朝のルーティーンを決めるのも、寝起きをよくする方法のひとつ。「でも、いつも三日坊主で終わってしまう」とお悩みの方に、三浦さんから貴重なアドバイスです。

 

「何かを習慣化するにはスモールステップで進めることが大切です。例えば早起きなら、起きる時間を一気に30分早めるより、まず5分から始めること。それを1週間続けて、身についたら今度は10分…と、3か月で1時間早めるくらいのペースで根気強く取り組みましょう。毎日少しずつでも続けることが大切です」

 

これまで多くの人の潜在能力を開花させてきた三浦さん。「今後は教育にも関わってみたい」と話します。

 

「海外では教師が子どものメンタルコーチ的な存在を果たしている例もあります。日本でも、教師がもっと子どもたちの潜在能力を引き出すことができれば、教育が変わると思うんです」

 

良い習慣が一つ身につくと、他にも良い習慣が身についたり、悪い習慣を断ち切ることができたりと、良い影響が波紋のように広がっていき、人生を大きく変えることすらあるのだそう。まずは1日5分の早起きからはじめてみてはいかがでしょうか。

 

【眠りの黄金法則】

朝は4時起き、夜は21時に眠ることに照準を合わせて生活日中は移動時間などでうまく仮眠をとって生産性をキープ就寝時と寝起きに『ありがとうございます、最高です』と口にし、潜在意識からポジティブに

【ウィークデーの平均睡眠時間】

7時間(プラスお昼寝)

【睡眠タイプ】

ポジティブな潜在意識と朝型生活を軸にした生産性向上タイプ
三浦将さんのフミナー度は『5%』、今はフミナー度は低いレベルです。

 

 

三浦将さんみうら・しょうま
株式会社チームダイナミクス 代表取締役として、企業クライアントに対して人材開発コンサルティング・企業研修、エグゼクティブコーチングを行う。著書に「自分を変える習慣力」「相手を変える習慣力」など。英国立シェフィールド大学大学院 MSc(理学・経営学修士)、チームフロー認定プロメンタルコーチ、NLP認定マスタープラクティショナー。