寝不足は食事で改善できる。 献立に取り入れるべき「快眠フード」8つ

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寝不足で不規則な生活が続き、食事のバランスも乱れがちだと、肌が荒れたり、太ったり…。身体への影響が顕著に出ますよね。現在、身体の面だけでなく、睡眠と食事の関係性についても世界各地で研究が進められています。その中で特に興味深い研究に、「食事の内容によって快眠の度合いが変わる」という報告があります。食べ物が睡眠の質を左右するというのは、本当なのでしょうか?

 

食物繊維&タンパク質が多く、脂肪が少ない食事が寝不足改善のカギ

 

コロンビア大学の研究チームが、平均的な7〜9時間睡眠をとっている30〜45歳の成人26人を対象に、食事による睡眠状態の変化を観察しました。その研究によると、食物繊維が少なく、飽和脂肪酸や砂糖が多い食事をとった場合、「入眠までの時間は30分近く長くなり、ノンレム睡眠(大脳を休息させる睡眠)の時間が短くなる」という結果が得られたと言います。

 

一方、不飽和脂肪酸が少なく、高食物繊維・高タンパク質の食事をとった後では、「被験者の入眠までの時間は20分早くなり、ノンレム睡眠状態の時間も長くなった」そう。
記憶の定着や免疫力の向上において必要不可欠なノンレム睡眠は、身体が本当にリラックスしている状態であることを示し、この時間が長いほど睡眠の質が高いと言えます。

 

「たった1日、食事の内容を変えただけで睡眠の質が向上した」という結果は、研究チームに衝撃を与えました(※1)。これまで多くの研究で、「食物繊維が多く、脂肪分の少ない食生活は肥満や糖尿病、心臓病などの疾患予防に有効」と指摘されてきましたが、睡眠の質を高め、寝不足が食事によっても解消できるということも証明されたのです。

 

寝不足を改善し、快眠を得る食べ物とは?

睡眠のために「食物繊維とタンパク質が多く、脂肪分が少ない食事が大切」とは分かっていても、栄養素を例にあげられただけではイメージが浮かびにくいですよね。

そこで、寝不足を食事で改善するために、睡眠の質を効率的に高めるおすすめの快眠フードを紹介します。

 

(1)チェリー
睡眠ホルモンといわれる「メラトニン」を多く含む食品の一つ。これまで行われた研究では、チェリージュースは睡眠の継続時間を長くし、睡眠の質を高めることが実証されているそうです。

 

(2)レタス
レタスの成分の一つ「ラクツカリウム」に含まれる「ラクチュシン」には鎮静作用があります。夕食にレタスのサラダを添えれば、イライラ気分を鎮め、リラックス効果を高めます。

 

(3)ツナ
ツナやサケには、睡眠ホルモン「メラトニン」や、その材料となるセロトニンを作るのに必要な「ビタミンB6」が豊富に含まれています。ツナトーストやツナサラダなど、朝食にツナメニューを取り入れると、寝付けない夜が減るかもしれません。

 

(4)ケール
ケールやホウレンソウ、カラシナといった緑の濃い野菜に多く含まれる「カルシウム」は、体内時計を整える睡眠ホルモンの「メラトニン」を生成する手助けをしてくれます。ケールを食べれば、夜は自然と眠くなることが期待できます。

 

(5)甲殻類
エビやカニなどの甲殻類は、体内で生成できない必須アミノ酸・トリプトファンを含む食材。トリプトファンを摂取することで睡眠ホルモンの「メラトニン」が多く生成され、スムーズな入眠に導いてくれます。

 

(6)ミルク
牛乳は睡眠ホルモン「メラトニン」の生成に欠かせないトリプトファンが豊富に含まれている飲み物。欧米では古くから「自然な眠りを誘う飲み物」として、ホットミルクが重宝されています。

 

(7)ご飯
トリプトファンから睡眠ホルモン「メラトニン」を作るためには、トリプトファンが他のアミノ酸と競争しながら血液脳関門をくぐりぬけて脳内に入らなければなりません。この能力を上げるのが、ご飯などの炭水化物。血糖値を自然に上げ、脳へのトリプトファンの通過を手助けします。


(8)ハーブティー
必須アミノ酸であるグリシンを増やしてくれるのがハーブティー。グリシンには神経や筋肉を休めるという軽い鎮静作用があり、リラックス状態での入眠を手助けしてくれます。カモミールやパッションフルーツティーなどは、香りにもリラックス効果があります。

 

また、欧米では「チーズを食べると悪夢を見る」という都市伝説めいた話があります。例えば、イギリスのチーズ専門サイト「British Cheese Board」が発表した研究では、悪夢とは限りませんが、チーズの種類によって、見る夢の内容が異なるという報告があるそうです。

 

・ブルーチーズ・・・動物やベジタリアンのワニと話をしている夢
・レッドレスターチーズ・・・過去についての夢
・ランカシャーチーズ・・・未来についての夢
など。

 

原因については、チーズの成分の違いが夢の内容に影響するのではないかなど、さまざまな論議が交わされていますが、真相は未だ謎のまま。
とはいえ、食事と睡眠には切っても切れない関係があるということは確かなようです。

 

食べた物が睡眠の質に影響する――。「ベッドや枕を変えてもなかなか眠れない」という人は、日頃食べているものを見直し、寝不足を食事で解消してみるのがよいかもしれませんね。まずは、今回紹介した快眠フードをいつもの食事にプラスして、快眠できる身体作りを始めてみてはいかがでしょうか?

 

・野菜の調理法がカギ!野菜と睡眠で身体の酵素を増やして快調になる方法
・食事を変えれば寝不足も解消!食べ物と睡眠の関係性
・身近な野菜でぐっすり眠る!?安眠に役立つ野菜の香りとは
・悪夢で不眠に悩む人。 寝る前には「辛いもの・ジャンクフード断ち」しよう

 

参考:

The Sydney Morning Herald

Reader’s Digest

 

※1 Marie-Pierre St-Onge, et.al; Journal of Clinical Sleep Medicine

 

photo:Thinkstock / Getty Images