中国メディアの斉魯晩報は22日付の記事で、日本製造業の衰退を分析すると中国製造業の発展に役立つ教訓や啓発が得られると主張している。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの斉魯晩報は22日付の記事で、日本製造業の衰退を分析すると中国製造業の発展に役立つ教訓や啓発が得られると主張している。

 記事は持論を展開する前提として、日本の電機メーカーは日本の製造業の代表であるとし、一部電機メーカーの衰退は日本の製造業全体の衰退を示すと主張。この前提のもと、記事は日本の製造業の衰退原因の1つは「匠の精神」に傾倒し過ぎたことにあると主張した。匠の精神を称賛しつつも、傾倒し過ぎれば研究開発にコストをかけ過ぎたり、開発に長すぎる時間を費やすことによって「企業の発展を抑制する要因となる」可能性があると論じた。

 さらに、日本の製造業衰退には、他国のイノベーションに見倣おうとしなくなったことも原因だと説明。明治維新の時代から第二次大戦まで日本製造業は「パクリ」で成長を遂げてきたが、1970年代から1990年代にかけて「イノベーション」が発展の主要な力になったと主張。しかし、それ以後日本は「パクリ」を低く評価するようになり、結果として「米国や韓国、中国企業のイノベーションに見倣おうとしなくなった」と論じた。

 中国製造業が得られる啓発として、記事は、現在の中国には「パクリ」を見下す言論が多く存在するが、他国の技術を模倣・追随することの大切さを過小評価すれば日本製造業のように衰退するという見方を示した。

 日本の家電企業の衰退が日本の製造業全体の衰退を示すという記事の前提はあまりにも乱暴だ。もしそうだとすれば日本のすべての製造業が海外企業に買収されるほど衰退したということになるが、もちろんそうしたことは生じていない。むしろトムソン・ロイターの「Top100 グローバル・イノベーター2015」に40社の日本企業が選出されているという事実は日本企業の実力のほどをはっきり示している。

 また「匠の精神」が「企業の発展を束縛する」可能性についても、高いクオリティを求める日本市場で鍛えられた商品だからこそ世界市場でも通用するという見方もある。研究開発にコストをかけ過ぎたり、開発に時間を費やし過ぎとも見える努力があってこそ、世界市場で通用する商品が生まれると言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)