Q:以前から、かなり酔って寝るのが習慣になっています。ストレスが多いせいか、心身を麻痺させないと眠りにつけません。眠りも浅く、ちょっとした物音でもすぐ目が覚めます。睡眠のためには寝酒はよくないのでしょうか。どうすればよく眠れますか。
(38歳・ウェブ関連会社勤務)

 A:お酒を飲むと、アルコールによって脳が麻痺するため眠くなります。だから、そのタイミングで床につけば、すんなり眠りに入ることができるわけです。理にかなっていますし、実際、適量を寝酒として飲み、よく眠れているという人もいるでしょう。
 ところが、ストレスの解消をお酒に頼っている場合、適量では済まないでしょう。一定量以上飲むと、就寝中に目が覚めるし、全般的に眠りが浅くなります。
 そのわけは、飲酒後に時間がたって血中のアルコール濃度が低くなってきたとき、覚醒作用が働きます。そのため眠りが浅くなるし、目が覚めるわけです。
 また、お酒が回ると筋肉が弛緩するので、仰向けに寝る傾向が強くなります。すると、呼吸が抑制されて、舌の落ち込みもひどくなります。
 つまり、呼吸が邪魔され、いびきをかくし、一時的に呼吸が止まる場合もあります。当然、このことによっても、眠りは浅くなります。酸素が不足し、そのことが体に大きな負担になるのです。

●夕食前に運動を
 ですから、睡眠を酩酊に頼るのは間違っているわけです。生活習慣を改めるべきですが、ご質問の方は、入眠をお酒に頼るようになって何年ぐらいになるのでしょうか。
 これまで一定量以上を寝酒で飲んでいた人が急に止めると、なかなか寝つけなくなるでしょう。ですから、まずは、寝酒の量を減らすことから始めるとよいと思います。
 睡眠のためによいのは運動です。運動を行って体が疲れると、心地よい疲労が安眠へいざなってくれます。運動はできれば日中に行うとよいのですが、難しいでしょう。仕事が終わってから、夕食前に行うとよいと思います。
 なお、夕食後は、パソコンなどは行わないほうが賢明です。

菅間裕氏(菅間医院院長)
富山大学医学部卒。東京女子医科大学外科勤務を経て、マグロ船の船医、離島の地域診療に長年携わった後、菅間医院を開業。地域医療、在宅医療に積極的に取り組み、病気の治療と予防に力を注ぐ。