決算発表前後の全銘柄の株価を比較し、上昇率と下落率でランキング。急騰または急落した銘柄の中に買える株はあるのか。ランキングを作成し需給動向に詳しいプロに分析を依頼した。

なんとわずか1カ月半で3倍超に上昇した株も!
最新の決算発表で上がった株&下がった株を公開

 2016年3月期の決算が4月中旬から5月下旬にかけて発表された。決算発表を受けて、株価がどう動いたのかをチェックするために、決算発表前の4月19日と、6月1日の全銘柄の株価を比較。この間に決算発表をした株の中で、上がった株と下がった株をランキングした。両日の日経平均はほぼ同じにもかかわらず、各銘柄を見ると、3倍以上になった株もあった。

 上がった株と下がった株のランキング表には、個別銘柄の需給動向に詳しい日経CNBCでコメンテーターを務めるアナリストの岡村友哉さんの投資判断も掲載した。

●利益の伸びなどで上がった大型株ベスト10
順位 コメント 上昇率 投資判断 詳細情報
1位  ネクシィーズグループ(4346)
子会社ブランジスタがスマホゲーム「神の手」をリリース。
秋元康プロデュースで前例のない収益モデルを生み出す期待感も。
99%
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2位  ブイ・テクノロジー(7717)
受注残高が大幅に拡大し、市場を驚かせるほどの好決算だった前期を上回る可能性も。足元でも大型受注で好調継続。 74%
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3位  新日本科学(2395)
投資先企業のニュースを受け個人投資家間で人気化し急騰。
臨床事業で受注は拡大も、黒字化は来期以降。
74%
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4位  日本ライフライン(7575)
前期利益の伸びはすさまじく、今期も大幅増益トレンドは続く。
好業績の中小型株を探す日本株投信や個人投資家に人気。
71%
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5位  トクヤマ(4043)
企業再生ファンドによる出資が決まり、財務基盤立て直しが
前進したことが急騰理由。業績が良かったことも買いを誘った。
62%
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6位  インターワークス(6032)
今期業績予想が好調で急騰。ディップなど同業が高PERを
許容されており、成長性や配当利回りを考慮すれば割高感ない。
55%
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7位  ブレインパッド(3655)
上方修正で人気化。コーセーの通販ブランドへの販促自動化機能の
導入を発表するなど事業環境は良好。ただ、過熱感がある。
52%
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8位  日本アジア投資(8518)
5月後半の上昇局面で買われた理由が不明。値動き良好な
低位株として動いたのだとすれば、流動性の低下で株価も下落へ。
47%
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9位  関西スーパーマーケット(9919)
割高と感じて空売りした投資家が多く、そうした売り方の買い戻し
で踏み上げ相場になった。
44%
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10位  松井建設(1801)
業績不安が少ない建設株の中でも、株価トレンドが良好な
中小型株として買われている。PERは8倍と株価に割高感はない。
41%
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  今回のランキングを見る際にポイントとなるのが、好決算で素直に買われた株かどうかだ。

 大型株の上がった株ランキングに投資判断が良好な株が多いのは、決算発表の好調を受けて上がっている銘柄が多いからだ。つまり、業績の裏付けがあったり、業績を押し上げる期待が高い発表をしたことが株価にもプラスに働いていることになる。

 上昇率トップのネクシィーズグループ(4346)は子会社のブランジスタ(6176)がクレーンゲーム「神の手」をリリースしたことで急上昇。AKB関連の景品が当たることから、秋元康氏プロデュースで前例のない収益モデルとなる可能性も。ただし、株価は期待感から買われているため、急騰と急落を繰り返している。

 2位の液晶ディスプレイなどを展開するブイ・テクノロジー(7717)は前期営業利益が前々期比で3倍増となったことで上昇。大手パネルメーカーからの大口受注などのニュースも重なり、株価上昇が続いている。

 続く上昇率の3位と4位には、ともに医療関連の銘柄がランクイン。

 3位の新日本科学(2395)は、投資先企業の米大手製薬会社との共同開発などを発表し上昇。さらに、黒字化は来期以降にもかかわらず、臨床事業に注目が集まり、株価はこれらに先行して買われた格好となった。一方、4位の日本ライフライン(7575)は心臓のペースメーカーなどを取り扱う企業で、大幅な増収増益予想を発表した。

 2社の株価はともに大幅な上昇となったが、業績の裏付けには大きな差があり、期待だけではなく実績が伴っている日本ライフラインのような上昇株を選ぶのが正解だ。

 次に新興株の上がった株ランキングに目を移すと、好業績で上昇したセントラル総合開発以外は、「売り」「弱気」「中立」といった投資判断となった。新興株は業績よりも一時的なテーマなどで上がりやすいので、上昇株への追随には業績の確認がよりいっそう重要となる。

●業績が上がった根拠の有無を見極めよう!上がった新興株ベスト10
順位 コメント 上昇率 投資判断 詳細情報
1位  アスコット(3264)
中国の巨大金融会社である平安グループの傘下に入り発表で、
ストップ高を連発。品薄株に大量の短期資金が入った。
226%
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2位  チエル(3933)
「デジタル教科書」を普及させるという国策関連銘柄として上昇も、目標時期は2020年度。先取り買いが入り過ぎた。 204%
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3位  sMedio(3913)
IoT関連で高値更新が続いたことで人気化。事業規模が現時点では
小さ過ぎ。割高かどうかを判断する以前の段階。
137%
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4位  カーディナル(7855)
店舗のクレジットカード端末のICチップ対応が進むとの思惑で、
関連株として人気化。小型株だったため急騰も買われ過ぎ。
131%
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5位  大崎エンジニアリング(6259)
親会社の大崎電気が全株式を取得し、完全子会社化する計画。
株価上昇はTOB価格の800円にサヤ寄せしただけ。
123%
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6位  アルファクス・フード・システム(3814)
POSでの「LINEPay」決済の連動開始などが手掛かり。
そもそも急に業績が拡大するタイプの業態ではない。
115%
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7位  ディジタルメディアプロフェッショナル(3652)
多くの画像処理アプリで適用が見込めるIPSLの開発で株価上昇。
業容を広げる期待で上がるも、現時点では成果はない。
97%
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8位  構造計画研究所(4748)
5G関連として人気化し、短期投資家の買いが急増。業績好調で
長期保有の株主を増やすための株主還元策は評価できる。
87%
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9位  セントラル総合開発(3238)
営業利益3割増の予想を発表し、低位株のため急騰。好決算で
上昇したという点で、この時期急騰した他の小型株とは違う。
85%
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10位  エクストリーム(6033)
スマホゲーム向け開発技術者派遣が高稼働。今期は大幅増益予想
だが、四半期決算で業績の信頼度を高められるかが焦点。
83%
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 最後に下がった株を見てみよう。通常、下がった株の中には売られすぎの銘柄があったりするが、今回は不正など、まだまだ買えない株が並ぶ結果となった。こうした株の「下がったから買い」は絶対禁止だ。

▼不正などで業績が大幅悪化し下がった大型株ワースト5
順位 コメント 下落率 投資判断 詳細情報
1位  三菱自動車工業(7211)
燃費不正で株価は急落。日産による資本参加で窮地を脱したかに
見えるが、企業に対する信頼性の失墜は計り知れない。
34%
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2位  ビーアール・ホールディングス(1726)
同業他社で発生した橋梁事故で連れ安。株価に割安感があるとも
いえず、380円近辺まで下げたら押し目買いのチャンス。
32%
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3位  パイオニア(6773)
今期の業績見通しがアナリスト予想を大幅に下振れたうえ、想定為替レートは1ドル=115円と実勢レートに比べて楽観的。 27%
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4位  三重交通グループホールディングス(3232)
伊勢志摩サミット関連として買われた分が、サミット終了に伴って
利食い売りが急増し、株価は急落した。
25%
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5位  ユナイテッド・アローズ(7606)
関税引き上げなどを理由に訪日中国人による高額品の購入意欲に
急ブレーキ。これが同社のクロムハーツ事業を直撃。
25%
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▼ 債務超過などで下がった新興株ワースト5
順位 コメント 下落率 投資判断 詳細情報
1位  アキュセラ・インク(4589)
謎の急騰と、新薬臨床試験結果報告後の連続ストップ安などで
不信感があるが、160億円の現金を持つ有望バイオなのは確か。
71%
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2位  イーター電機工業(6891)
前期末時点で債務超過になったため、上場廃止の猶予期間入り。
現状は監理ポスト銘柄だが、7月後半にも上場廃止となる公算。
65%
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3位  グリーンペプタイド(4594)
がんペプチドワクチンを開発。成果報告は他のバイオ株より早そう
だが、有望といえるほどの根拠はない
57%
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4位  MAGねっとホールディングス(8073)
前期末時点でも債務超過になる恐れが高いことから、上場廃止の
猶予期間入り。監理ポスト銘柄だが、7月末にも上場廃止に。
57%
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5位  JIG-SAW(3914)
人工知能、IoT関連として急騰も、調査期間によるネガティブな
レポートで、株価は急落するという展開に。
53%
JIG-SAW(3914)最新株価チャート(SBI証券サイトへ移動します)はこちら

 ところで、6月21日発売のダイヤモンド・ザイ8月号には、出揃った3月決算企業の最新の会社予想を徹底分析して買いの株を探した「鉄板お宝株のランキング&賢い買い方」と3カ月に一度の人気企画「人気株500の激辛診断」が載っている。

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