英国のEU離脱が決定し、世界経済や金融市場の不透明感が高まっている中で始まった東京証券市場では、日経平均株価が反発。円相場は1ドル=102円台で推移している。写真は東証。

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2016年6月27日、英国の欧州連合(EU)離脱が決定し、世界経済や金融市場の不透明感が高まっている中で始まった東京証券市場では、日経平均株価が反発。前週末比201円高の1万5153円で寄り付いた。前日比1286円もの大幅安となった前週末24日の反動で、自律的な戻りを期待した買いが先行した。その後、日経平均株価は伸び悩み1万5100円台半ばで推移。金融証券株や輸出関連株は売り先行の展開となっている。

一方、27日朝の東京外国為替市場で円相場は1ドル=102円台で推移。24日夕時点に比べ円高・ドル安の方向。同日一時2年7か月ぶりの99円台を付けたため、急騰を懸念する見方もあったが、一方的な円高の流れが止まったとの安心感も出ている。投資家のリスク回避姿勢が強まり、「割安通貨」とされる円は買われやすくなっているため、市場の先高感は根強く、今後欧米市場での値動きが注目される。

英国のEU離脱が決まり、先行き不透明感から世界の金融機関が基軸通貨ドルの確保に動いたため世界の金融市場でドル不足が強まっている。日本の金融機関や企業がドルを調達するコストは2011年の欧州債務危機を上回る水準に上昇しているとの見方もあり、先行き予断を許さない。

27日朝、政府・日銀は首相官邸で金融市場の安定に向けた緊急会合を開き、安倍晋三首相は「金融市場にはまだ不透明感、リスク懸念も残っており、引き続き市場の安定を図ることが大事だ」と強調した。円安・株高は安倍首相の経済政策アベノミクスの原動力となってきただけに、このまま円高・株安の流れが続けばさらなるマイナス要因となるのは必至だ。(八牧浩行)