15ミクロン、人体内の「小宇宙」をとらえた一枚

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キングズ・カレッジ・ロンドンの研究チームが、マイナス150度で凍結させた幹細胞の撮影に成功。15ミクロンという小さな細胞のなかには、宇宙のような美しい世界が広がっていた。

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これはエイリアンの眼球などではない。ヒトの骨盤の骨髄から採取された、幅15ミクロン(0.015mm)の幹細胞だ。

キングズ・カレッジ・ロンドン(KCL)の幹細胞生物学研究チーム(シルヴィア・A・フェレリア、クリスティーナ・ロポ、アイリーン・ジェントルマン)はこの写真を、クライオSEM(凍結観察を行うための走査型電子顕微鏡)を使って撮影した。

この写真は、英国・医学研究支援団体「ウェルカム・トラスト」が主催する2016年の「Wellcome Image Awards」を受賞(日本語版記事)。15ミクロンという微小な細胞をとらえたものでありながら宇宙の星雲のように見える驚き、そして極低温での観察がもたらす画像のシャープさが受賞理由となった。

サンプルは摂氏マイナス150度で凍らされ、細胞の断面を観察できるよう半分に切断された。「これが、細胞と環境の両方の観察を可能にする唯一の方法です」とジェントルマン博士は言う。

研究グループの目的は、幹細胞が周囲の環境からどのような影響を受けうるのかを解明することだ。彼らはその環境に変更を加えることで、幹細胞が最終的にどの細胞に成長するかをコントロールできるようにする研究を行っている。