中国メディアの網易は23日、中国が国産自動車の輸出戦略を成功させるためには、差別化と品質の向上が鍵であると論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの網易は23日、中国が国産自動車の輸出戦略を成功させるためには、差別化と品質の向上が鍵であると論じる記事を掲載した。

 2012年における中国車の輸出台数は約100万台だったが、15年は約72万台にまで減少した。そして16年は約64万台にまで減少する見通しだと記事は説明、右肩下がりの輸出状況を改善するため、中国自動車メーカーには差別化戦略と自動車の品質を向上させることが必要だと指摘した。

 差別化戦略の成功事例として、中国の江淮汽車がブラジルのSHC集団と協力してブラジル市場の消費者ニーズを合わせて自動車作りを行ったことを紹介。一部車種を258項目にわたってブラジルの消費者に合うようチューニングした結果、非常に良い売れ行きを見せたと説明した。

 品質向上の必要性について、記事はある中国人アナリストの見解を紹介。アナリストは「南米の消費者からは、中国車は品質が悪く、問題が多く、修理が頻繁に必要という評判を聞く。これは中国車の輸出戦略に大きなマイナスとなる」という見方を示した。つまり中国車は低品質ということだ。命を預けるには恐ろしすぎる。

 差別化とは、消費者のニーズに応じて、自社製品と競合製品との違いを出し、競争においてアドバンテージを取る考え方だ。記事が取り上げた江淮汽車の事例はブラジル自動車市場の消費者に注目し、ブラジルの消費者が欲しいと思う自動車作りのために258もの項目にわたってチューニングしたということだ。これは確かに差別化に当たるだろう。

 しかし差別化はこうした製品の機能という観点以外に、価格や販売チャネルにおける差別化も含まれる。例えば1980年代の日本フィルム市場を研究したあるフィルムメーカーは「日本人はクオリティを重視し、価格は重視しない」、つまり良い物であれば高くても買うという傾向があることを発見。ここにおいて価格の差別化、この場合は高品質高価格の戦略を採用しブランドを打ち出した結果、売上を向上させることができたという事例もある。

 従って記事が指摘するように消費者のニーズや好みに根差した差別化は非常に重要だと言える。そしてやはり記事が指摘しているように、品質を向上させて良い評判を形成することも欠かせない。鳥が2つの翼で羽ばたくように、差別化と品質向上は中国自動車輸出戦略における2つの翼となり得るが、中国メーカーにとってはいずれの道も容易ではない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)