5月の伊勢志摩サミットで、トヨタ自動車が国際メディアセンターの広報展示スペースに日本のものづくり技術を世界にPRすべく、生活支援ロボット「HSR」(Human Support Robot)を展示しました。

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このロボットは手足が不自由な方を支援するため、実証実験を通じて利用者の視点をフィードバックしながら開発を進めているもの。

そうしたなか、同社が年初に米国に設立したAI(人工知能)研究開発子会社「TRI」を率いるギル・プラットCEOが6月20日、日経新聞の取材に対して、自動運転などの支援技術に加えて「家庭用ロボットがAIの有力な応用分野」と述べたそうです。

プラット氏は、高齢者の移動手段や家庭用ロボットはトヨタにとっての有力な新事業分野になるとの見方を示し、その実用化・普及については、個人的な推測とした上で「10〜15年後」との見解を示した模様。

「人類が火を使えるようになったのと同じで危険さもあるが、利点も大きい」としており、「自動車同様にAIでも品質管理を徹底、トヨタの良品廉価の製品を生産する技術を活かし、発明して良かったといわれるようにしたい」とロボット開発に向けた抱負を述べたそうです。

おりしもトヨタはTRIを通じて米グーグル傘下のロボット開発会社、米ボストン・ダイナミクスと東大発のSCHAFT(シャフト)の2社の買収交渉を進めている模様で、本格的にロボット開発に取組む姿勢をみせています。

スマホの普及で安価なセンサーが登場しており、ディープラーニング(深層学習)など、AIの中核技術が利用可能になりつつあり、「家庭用ロボット」の実現が加速しそうな状況。

日米で高齢化が進むなか、トヨタ自動車は得意の環境技術に加え、ロボット技術でも先行したい考えのようです。

(Avanti Yasunori ・画像:トヨタ自動車)

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