現代医療の「最前線」は、西洋と東洋の「医学の融合」か

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対症療法に優れた西洋医学と、問題の根本を治療する東洋医学。双方への理解が深まってきた現代だからこそできる最先端医療のあり方を、医師・伊達伯欣が語る。(『WIRED』VOL.22より転載)

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VOL.22特集「未来の処方箋」より転載

2016年4月9日発売の『WIRED』日本版に掲載した記事より、未来の常識になるかもしれない8つの「処方箋」を順次公開。超簡単な遺伝子編集技術、細胞ナノスキャン、ゲーム治療、ミトコンドリアや皮膚から見えてくる新しい健康法…。関連記事は、こちらより。

西洋医学は科学に基づいた医学なので、病の最終結果である症状の部分的解明から研究が進められます。一方の東洋医学は科学以前からの医学なので、病の根本的な原因を考えた医療として発展してきました。

そのため西洋薬は、症状を取ること(対症療法)に優れていますが、その多くが病の治療にはなっていません。苦痛を一時的ではあれ改善するので医療にとっては重要なものですが、よりよい医療は、西洋薬の対症療法に加え、東洋医学で根本治療をするという医療になってきます。東西の医学を適切に用いる医師の処方は、その8割以上が漢方薬になります。

また、近年の漢方薬は顆粒状で、保存性と利便性の高い形状になっています。漢方薬をある程度理解すれば、日々の体調変化に応じて、自分自身で漢方薬を選択して内服することもできます。そうした細かな医療は、日常的に患者さんの心身との対話を促し、患者さん自身の能動的な姿勢を導きます。

病は自分自身で考え治していくべきです。漢方薬はそのための自己治癒力を薬効だけでなく、その思想や治療体系からも増強させてくれます。ぼくの診療所では、東西の医療への理解を促しながら、毎日の煎じ薬に加え、西洋薬と漢方薬を自分で選択してカスタムしていく医療を目指しています。

この医療は現代だからこそできる世界随一の最先端医療です。

伊達伯欣|TOMOYOSHI DATE
つゆくさ医院院長。1977年生まれ。日本医科大学救急医療と東洋医学を学び、2014年につゆくさ医院開院。音楽家としても活動。著書に『からだとこころの環境』。

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『WIRED』VOL.22「BODY & HEALTH 病気にならないカラダ」

先端科学とテクノロジーは、ぼくらのカラダをいかに変えていくのか? 微生物・量子・遺伝子から見えてくる身体の新常識、21世紀のヘルスを拓く施設、そしてウェアラブルや遺伝子編集などのテクノロジーがもたらす「未来のヘルスケア」を読み解く。第2特集「イスラエル ゼロワン国家の夢」のほか、人間と囲碁AIの頂上決戦を目撃した4人の証言、映画『レヴェナント』の音楽を務めた坂本龍一&主演レオナルド・ディカプリオの独占インタヴューを掲載。