園子温監督が邦画の低予算ぶりを明かす 米中との歴然とした差に嘆き

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21日、映画監督の園子温氏が自身のTwitter上で、日本映画の制作費を嘆いた。

園氏は映画「自殺サークル」「冷たい熱帯魚」「地獄でなぜ悪い」などで知られる映画監督で、国内外で数々の受賞歴がある。

そんな園監督が同日、「大陸の商業映画とのケタ違いの予算のなさを嘆くか否か。。。一応、嘆こう」と切り出した。園監督によると「中国もアメリカも学生の自主映画の平均制作費は1億以上」だとか。一方で、日本の商業映画の平均的な制作費は5000万円以下だという。
中国では「新人監督の第一作目の製作費が平気で10億以上」「俳優のギャラが平気で何億」だそう。これに対して園監督は自身を持ち出し、「映画はじめて25年以上やってる俺は、製作費3000万とか5000万の平均的日本映画を今もこなしております」と綴っている。日本映画で制作費10億円は「巨大大作」だが、アメリカ・中国では10億円は「かなりの低予算映画」になるという。米中では日本に比べ、デビュー当時から恵まれた環境で活動できるというのだ。

こうした制作費の違いによって、映画製作にかかわる「時間」が変わってくるようだ。園監督は「一流のスタッフがいても、監督がスピルバーグだったとしても、低予算じゃ2カット撮って終わり」と説明し、予算があることで「じっくりこだわって撮れる」というのだ。

園監督も「愛のむきだし」「紀子」「地獄でなぜ悪い」などの過去作は、そうした低予算の環境下で制作し、「金のせいにしてはいけない」と思ってきたというが、そうした活動についても「もうイイだろうと思う。。。最近。。。だめだ、活路を。。」と苦しい胸の内も明かす。



園監督は「低予算でもいい映画はある。当たり前だ。貧乏でも幸せな時もある。当たり前だ。」と断りつつも、「かといって低予算映画ばかり見ている人もいないし、貧乏で腹立つ時だってある」と言い含め、日本映画の環境について嘆いていた。

園監督の一連の投稿に呼応するかのように、映画評論家の町山智浩氏も自身のTwitter上で、日米映画の製作費の違いに言及し始める。町山氏は日本公開中のアメコミ映画「デッドプール」について「ハリウッド映画としては低予算で製作費約60億円(超大作の4分の1)。つまり10分間6億円かかってる」と指摘し、それに対して、日本映画は「大手(東宝)会社の通常作品の製作費は5億円以下。年に2本くらいの超大作でも10億円以下」だというのだ。

さらに、町山智浩氏は昨年公開されたアメリカ映画「マッドマックス怒りのデスロード」の制作費が3分あたり約4億円と算出して、「邦画の平均的製作費は一本当たり3.5億円。マッドマックス3分作れない」といい、日米の映画の歴然とした製作費の違いを表現していた。

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