自由民主党HPより

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 逆ギレクレームに他党攻撃のデマまで撒き散らす......これのどこが「美しい国」の首相の姿なのか?

 6月21日にテレビ朝日『報道ステーション』で放送された9党党首会談。収録後、安倍首相が"プッツン"。「ちょっと6時に出なきゃいけないんだよ、飛行機の問題があるから!」とわめき散らしたのだが、議論をダラダラ引き伸ばしたのは安倍首相本人であり、理不尽極まりない逆ギレであることは放送を見れば誰の目にも明らか。ネット上では、〈ひどい自己チュー〉〈一国の首相として恥ずかしくないかい〉などと非難が殺到した。

 ところが、安倍首相は、そうした自分の子どもじみたブチ切れクレームを反省するどころか、Facebookでさらにネチっこくテレ朝と民進党に絡み始めた。

 昨日22日のことだ。〈...秘書です。〉との書き出しで始まる投稿はこう続く。

〈皆様からご心配やご質問を数多く頂戴し、某党の党首の方が「相当文句を言っていた。あれが首相の姿かと思うとがくぜんとする」などと述べられている「報道ステーションにおける党首討論」の件に関しまして、一言申し上げます。
 報道ステーションの対応にはあきれました。まず時間を守らない。昨日(21日)は「大分へのフライトの関係で18時終了を厳守して欲しい。」と出演交渉をしたところ、テレビ朝日側が「18時の終了を厳守するのでやりたい。」との収録時間の厳守を条件に了解しました。
 にも関わらずこちらが席を立たなければならない事をわかっていて18時を過ぎてから質問を投げかけ、あたかもこちらが打ち切った様な印象を与える演出は卑怯です。〉

 いやいや、一体どんな思考回路をしていれば、こんな逆ギレに次ぐ逆ギレができるのか......。そもそも、時間をオーバーしたのはたった1分だし、それも繰り返すが、討論中に安倍首相が一方的に自分の主張ばかりがなり立てたせいだ。理不尽にもほどがあるが、しかし、安倍首相のFacebookの書き込みはさらにこう続く。

〈そして民主党政権時の参議院選挙では菅首相(当時)はテレビ朝日の番組への出演を拒否していますので、テレビ朝日では党首討論は行われていません。
その事は伏せて「安倍総理の都合で報道ステーションでは選挙前に一回しか行われていない、もう一回」と言うのは実にアンフェアです。
 菅政権の時はテレビ朝日では0回、テレビ党首討論は4回。
 対して今回行われる党首討論は先日行われたニコニコ動画を入れれば実に6回です。
 その現実も伏せて安倍総理は党首討論から逃げていると印象操作はフェアではありません。〉

 実は今回の『報ステ』の党首討論の最後でも、司会の富川悠太アナが「テレビでの党首討論は今週で最後ということになるんですね」と、もっと話を聞きたい旨を語ると、安倍首相は突っかかり気味に「それね、お答えしましょう! たとえば菅政権のときにですね、『報道ステーション』のときに、菅さん出なかったじゃないですか!」と発言していたのだが、それをまた蒸し返そうとしたらしい。

 しかし、実のところ、民主党政権時の参議院選挙で菅直人首相(当時)がテレビ朝日の番組への出演を拒否していたというのは、まったくの大嘘だ。

 実際、菅政権時の2010年7月11日投開票の参院選が行われているが、この安倍Facebookの"逆ギレ反論投稿"の1日前に、菅元首相は自身のブログでこう反論している。

〈この件について調査したところ、2010年7月1日の「"参議院選挙各党首に古舘が聞く"」という報道ステーションの番組に当時の菅首相は出演している。
安倍首相は、いつどの番組に当時の菅首相が出なかったというのか明確にすべきだ。
 いずれにしても、他人の出演のことを持ち出して、今週で最後と投票日前の2週間の間、党首討論に出ないことを正当化することはできない。〉

 事実、2010年参院選においては、投票日10日前の7月1日(木)放送『報ステ』に民主党・菅首相が出演したのを皮切りに、2日(金)放送で自民党・谷垣禎一総裁が登場、翌週も社民党・福島瑞穂党首(5日)、公明党・山口那津男党首と共産党・志位和夫委員長(6日)、みんなの党・渡辺喜美代表、たちあがれ日本・平沼赳夫代表、新党改革・舛添要一代表(7日)、国民新党・亀井静香代表(8日)と、各党の代表が連日出演していた(肩書きはいずれも当時)。そうした事実をガン無視して、「『報道ステーション』に菅さん出なかったじゃないですか!」なるデマを飛ばすとは、安倍首相がやっていることこそ「印象操作」に他ならない。まさに"ホラッチョ安倍"のあだ名がふさわしい。

 もっと言えば、安倍首相は、昨年の安保法制時に自民党がテレビ討論から"逃亡"したことをお忘れか? 15年6月26日深夜放送の『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)で、与野党の若手議員が安保法制を中心に議論する予定だったところ、自民公明の議員が一人残らず番組出演をキャンセルしたことだ。

 放送内の『朝生』プロデューサーの説明によれば、事前に30名以上の自民党議員に出演をオファーするもすべて断られてしまったという。そのなかで、放送前日の夕方に一人だけ自民党議員が出演を応諾したものの、これも放送直前になって「体調不良」を理由にドタキャン。その裏では、安保世論の形成不利を見た自民党本部が議員に"出演禁止"を指示していた。

 こうした事実を棚に上げて、「菅さんは番組に出なかった」などと生放送でデマを吹聴し、自分が持ち時間を守らなかったせいで収録が押したのに逆ギレ、はてはFacebookでデマをネチネチと繰り返して応援団のネトウヨに癒される......こんな人物が本当に日本の首相にふさわしいのだろうか。
(編集部)