「女優・前田敦子」にモヤモヤしてごめん!故・蜷川幸雄にしごかれた女優魂に拍手
【春ドラマを勝手に表彰! 主演女優賞編】

 ライターという職業を超えてテレビウォッチャー化しているスナイパー小林が、名作ぞろいの春ドラマの中から、各部門の受賞者を勝手に選出してみた。今回は主演女優賞をご紹介。

◆深夜に咲いた前田敦子というエロの花

主演女優賞:前田敦子(TBS『毒島ゆり子のせきらら日記』)

 いやー、あっちゃんがエロかった……。前田敦子演じる番記者の毒島ゆり子は二股、三股は当たり前の男狂いだ。やっと一人の男に絞ったと思いきや、相手は稀代のクズ男で不倫の相手にされただけ。父親の不倫がトラウマになり、男性不信からちょっとした男性狂の恋愛体質になったゆり子の、まさに「毒」全開のストーリーは深夜ドラマにぴったりの刺激だった。

 2014年夏の舞台『太陽2068』で、故人の舞台演出家・蜷川幸雄にしごかれ、女優業に目覚めたという前田敦子。このドラマでは全裸でシャワー、ベッドシーンでパッカーンと股開きまで披露した。全身で相手への愛情を表現していて、あれだけ可愛く気持ちよさそうに抱かれていたら男も本望だろうと納得。舞台仕込みの恥じらいの捨てっぷり、肝の据わりっぷりが見て取れた。

◆女優・前田敦子にモヤモヤしてごめん!

 これまで彼女がどんなに頑張っても「元AKB」という札は消えなかった。踊っていた頃はあんなに輝いていたのに「女優、前田敦子さんです」とテレビ番組で紹介されても、解せないモヤモヤがあった。一部の映画好きからは彼女の女優としての才能に定評があったようだが、お茶の間からはそこまで感じられなかったのだ。

 そのぜんぶをこのドラマであっちゃんは覆した。「みんなが見たがるのはわかっているけど、イメージのために女優としては避けますが」というちょいエロ登竜門をくぐったのである。AKB卒業直後に泥酔号泣事件をスクープされて、世間を騒がせたけど、当時の絵面は今回の演技でひょいと払しょくされた。

 いろいろ書いたけど最後に、私は前田敦子が好きだ、ということを宣言させてほしい。次回は殺人鬼の役など見たいな、と希望をこめつつエールを贈る。

※次回は助演男優賞を発表。

<TEXT/スナイパー小林>
【スナイパー小林 プロフィール】
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k