ベジタリアンな食生活を提案するドキュメンタリー映画『フォークス・オーバー・ナイブズ〜いのちを救う食卓革命』のキャッチフレーズ、“健康な食事は手術に勝る”という考えが多くの人に支持されるようになり、健康的な食生活への関心が世界中で高まっている。

そんななか、ハーブとスパイスがその優れた健康効果で改めて注目を集めている。「ハーブとスパイスがもつポテンシャルは無限大! ベジタリアンメニューはじめ、健康的な料理にこそ欠かせない存在よ」と栄養士のミカエラ・ルーべンは説明する。ハリウッドのクライアントのためにレシピを考案する時、いつもシナモンやタンポポの食用葉が頭の隅にあるのだそう。「ブレンドしたスパイスやハーブをちょっと足すだけで、料理に豊富な栄養素と風味を加えることができるのに、なぜみんなニンジンをそのまま食卓に出すのかしら? とても簡単なことなのに!」とミカエラ。


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最近、NYのマンハッタンでは、スパイスが美容グッズと同じ棚に並べられているのをよく目にする。クロレラのサプリとツルドクダミの漢方薬がフェイスマスクや美容液と同じ棚に陳列されているなどがそのいい例。スパイスやハーブは、オートミールやサラダに風味やパンチをプラスしてくれるのはもちろん、日々の食事に取り入れることで、身体の内側からもたくさんのメリットが得られる。今回は、ミカエラがおすすめする7つのハーブ&スパイスをリストアップ。消炎作用や免疫力アップ、血液の循環を高めるなど、驚くべき効果効能をもつものがずらり。ヘルシーな食べ物ほど不味いイメージ…なんて思っている人も、これを読めば考えが変わるかも!

■1:シナモン

「朝食のスムージーやコーヒー、バナナにシナモンをトッピングするだけでOK!」とおすすめするミカエラ。循環器の働きを活発にできるうえに抗酸化物質も摂取でき、1日の血糖値を調整してくれる働きもあるそう。

■2:パクチー

パクチーはミカエルのディナープレートによく登場するスタメン的存在。体内の毒素や不要物を集めて凝縮させ、体の外に排出してくれる。「これを食べれば、1日が終わるころにはデトックス完了!」

■3:クミン

消化機能を高めてくれるクミンには、毒素を排出して栄養素の吸収を補助してくれる働きが。消化機能が鈍ると、体重の増減やイライラにつながってしまう。クミンはハッピーな気分になれてダイエットにも効果的、それでいて美味しい風味をプラスしてくれるスパイスとして覚えておくべき。

■4:唐辛子

ミカエラによると、身体を内側から燃焼させてリンパのめぐりを良くしてくれる唐辛子は、デトックスに効果的。「摂る量を増やし発汗作用を高めると、体内をキレイに掃除してくれるわ」。寒い日に紅茶に加えれば、体を温めてくれるので冷えにも◎。

■5:パセリ

冷蔵庫に常備してあるお馴染みのパセリは、ビタミンとミネラルの宝庫だとミカエラは説明する。天然の利尿薬としての働きもあるそうで、デトックスしたい人には打ってつけ!

■6:ウコン

ミカエラが“最強のスパイス”と太鼓判を押すウコン。ウコンの有効成分であるクルクミンは抗酸化力が高く、がんの発生を促進させるフリーラジカルの形成を阻止してくれる。また、すでに出来上がっているフリーラジカルにも働きかけ、解毒をサポートしてくれるのだ。黒コショウと合わせて取り入れると、ウコンの吸収が高まるそう。

■7:フェンネル

多年生植物であるフェンネルは、消化活動を助けることで昔から親しまれている。胃腸の働きを促進したり、消化器官が食物繊維の多い食事から受ける刺激を緩和してくれる。

出典:VOGUE

TEXT:MACKENZIE WAGONER TRANSLATION:TIMMY