BMW、i3のバッテリーを再利用する家庭用蓄電池システム構想発表。中古電池でも家庭の電気をまる1日供給可能

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BMWが、バッテリーパックとEV充電ステーションを組み合わせた新しい「家庭用蓄電池システム」のコンセプトを発表しました。BMW i3のバッテリーパックをそのまま採用し、日中に蓄えた太陽光発電の余剰電力を、家庭の使用電力料金が高くなる時間帯に自動的に切り替えて使うしくみを備えます。

BMWはさらに、使用済みとなったi3のバッテリーパックをこのホームエネルギーシステム用バッテリーとして再利用する構想も示しました。テスラが今から1年と少し前に発表したPowerwallシステムは、太陽光発電で発生した余剰電力をバッテリーに蓄え、発電できない夜間に家庭用電源として電力供給します。またバッテリーの容量は7kWhと10kWhをラインナップしています。

一方、BMWのシステムも、太陽光発電からの電力をバッテリーに蓄えるのは同じながら、家庭で使用する電力料金が最も高くなる時間帯になるとシームレスに電源をバッテリーへと切り替えます。また、テスラのPowerwallのバッテリーが専用品なのに対し、BMWは市販しているEV、BMW i3 や MINI E と同じバッテリーパックを採用しました。

i3などとのバッテリー共通化の利点としては、開発コストが抑えられるのは言うまでもなく、EVで使われて性能の低下したバッテリーをそのまま再利用できるところも挙げられます。なおこの家庭用蓄電池システム設置時には、新品と再利用いずれかのバッテリーを選択できるとのこと。

使用済みとはいっても、1トン以上もあるEVを走らせる車載バッテリーは非常に高性能です。米国の一般家庭で必要な1日の電力量はおよそ15〜30kWhとされることから、ベースモデルで60Ah(21.8kWh)、今年夏から欧州で投入されるバージョンでは94Ah(33kWh)もあるi3の車載バッテリーなら、多少は劣化していてもまる1日は家庭の電力をまかなえます。

ちなみに日本の2人以上の家庭の1日平均電力使用量は、総務省の「家計調査」平成27年12月分速報の数値で計算すると15kWh前後です。

BMWは2013年から今までに、4万5000台以上のi3を販売してきました。EVの販売台数が順調に伸びていけば、繰り返し使用で容量低下した使用済みバッテリーもどんどん出てきます。BMWはこれをふたたび家庭用バッテリーとして再利用することで、さらに持続可能性が高まるとアピールしています。