中国は2015年に一人っ子政策を廃止した。約30年間にわたって実施してきた一人っ子政策によって、労働力が減少し、高齢化が進むといった弊害が顕在化してきたためだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は2015年に一人っ子政策を廃止した。約30年間にわたって実施してきた一人っ子政策によって、労働力が減少し、高齢化が進むといった弊害が顕在化してきたためだ。

 また、約30年前に一人っ子政策が実施された後に生まれ、甘やかされて育った世代の多くは今、親になって1人の子どもを育てているが、一人っ子政策の実施中に生まれ育った世代は周りに甘やかされて育ったため、わがままだと言われている。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、子どもを連れて日本を訪れた中国人の手記を掲載し、「中国人はたった1人の子どもを連れ歩くのも苦労するのに、日本人は複数の子どもを悠々と連れていた」と驚きとともに伝えている。

 3歳の子どもと一緒に日本を訪れたという中国人は日本の子どもたちを見て、「日本の幼児教育がいかに優れているか、そしていかに成功しているかがよく分かった」と振り返っている。同中国人は9泊10日で日本を訪れたというが、子どもを連れて異国を旅行するのは「本当に大変だったが、それは親として子どもに対する教育が足りないためであることが分かった」と述べた。

 記事は、日本滞在中、日本の子どもたちは食事中もおとなしく椅子に座り、自分で食べ物を口に運んでいたと紹介する一方、同中国人の子どもは椅子に座ることを拒絶し、自分でご飯を食べず、遊園地では自分で歩くことも嫌がり、ベビーカーに乗ることも拒絶するなど、わがまま放題だったと指摘。これだけわがままなのは、普段の育て方に問題があるためだと論じた。

 さらに記事は、「日本人の子どもたちは、たとえ幼くとも礼儀正しく、不必要に大きな声を出さない」と伝える一方、中国人の子は電車などで退屈になると大声で騒ぎ、静かにするよう叱っても、言うことを聞かなかったと紹介。もちろん、日本人の子どもでも大声を出す子がいたとしながらも、母親がしっかりと言い聞かせればすぐに静かになったと伝え、これだけの違いが生じるのは中国人の親たちの普段の教育において「何かが欠けている」ためだと指摘した。

 子どもは感受性が豊かで、何でもスポンジのように吸収すると言われるが、同記事に登場する中国人の子も日本の環境から何かを学んだようで、「日本人の礼儀やマナーに適応したのか、訪日前に比べてずいぶんと聞き分けが良くなった」と伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)