身の回りのものも、そして心の中も、必要最低限のものだけ残して余計な物は勇気を出してきれいさっぱり捨て去る。日本発の「断捨離」精神は、中国大陸や台湾でも一部で浸透し始めているようである。中国メディア・新華網は20日、「日本で流行している断捨離は、実は減災のためなのかもしれない」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF) 

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 身の回りのものも、そして心の中も、必要最低限のものだけ残して余計な物は勇気を出してきれいさっぱり捨て去る。日本発の「断捨離」精神は、中国大陸や台湾でも一部で浸透し始めているようである。中国メディア・新華網は20日、「日本で流行している断捨離は、実は減災のためなのかもしれない」とする記事を掲載した。

 記事は、3枚のシャツ、4本のズボン、4足の靴下と一つの部屋という、極めて簡素ながらも実に「豊か」な生活を送っている日本人男性を紹介。この男性はかつて、本やCDなどを買い集めることに没頭した時期を経験したのち、それを全て売りに出すか友人に譲るかして手放す断捨離を決行したことを説明したうえで、男性が「整理や買い物の時間が減ったことで、旅に出る時間が増えてより自分自身が活発になった」と語っていることを伝えた。

 そして、男性が「2011年の東日本大震災では多くの人が地震で落ちてきた物でケガをしたため、家の中の物を見直す人が多くいた」と話したうえで、現在の男性の生活では「そのような心配をしなくて済む」としたことを併せて紹介している。記事はさらに、この男性と同じようにごくわずかな物しか持たずに、自らの心はかえって満たされているという日本人の事例をいくつか示した。

 執着を捨てることにより、心の負担が軽くなる……ということは分かっていても、「捨てること」への恐怖に打ち勝つのはなかなか難しい。自然災害という要素は、あくまで断捨離を行う動機としての一要素に過ぎないように思えるが、物理的に身動きが軽くなれば、災害によって生じうる物的な被害、心理的な被害が軽減される可能性が増すことは間違いなさそうだ。

 都市部では物的な充足感が得られつつある昨今の中国社会。とはいえまだまだお金や物に対する執着の強さがしばしば垣間見られる。日本人が生んだ「断捨離」が広く知れ渡ることで、「モノ」よりも「ココロ」の豊かさを求める動きが進むことになるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)