中国メディアの外匯連盟はこのほど、「中国の高速鉄道の台頭は世界を震撼させるほどなのに米国市場は非常に遠い」と主張する一方、米国に高速鉄道に対する需要が存在する以上は中国にもチャンスはあると論じる記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 米国での高速鉄道建設を目的として、中国企業と協力し計画を進めてきた米国エクスプレスウエスト社が先日、中国企業との提携を打ち切ると発表した。これは中国にとって大きな衝撃だったに違いない。

 中国メディアの外匯連盟はこのほど、「中国の高速鉄道の台頭は世界を震撼させるほどなのに米国市場は非常に遠い」と主張する一方、米国に高速鉄道に対する需要が存在する以上は中国にもチャンスはあると論じる記事を掲載した。

 記事はまずタイの軍事政権が承認した交通インフラの建設プロジェクトをはじめとする、中国高速鉄道の世界進出計画を紹介。西はパリにまで及ぶ2本の高速鉄道、東は米国、北はロンドン・ベルリン・モスクワを横断する路線、南はタイ経由でシンガポールにまで伸びる路線の建設を目指していると伝えた。

 これほど広大な建設計画では、長い工期と高いリスクがつきものだが、「人的資源および物的資源、さらには巨大な財力のある中国にしかできないプロジェクトだ」と主張。逆に中国にとっても、「世界を変える唯一のチャンスかもしれない」とし、国家の運命をかけたプロジェクトとなると野心を覗かせた。

 次いで、過去において米国の海運力が幅を利かせていた時代には、世界経済貿易において米国が発言権を握り、中国は全くなかったとしながらも、今は状況が異なると主張。「米国の高速鉄道は中国・日本・欧州に遠く及ばず」、高速鉄道車両のサプライヤーもないため、米国は高速鉄道の分野では大きく遅れているとし、「米国が中国と高速鉄道プロジェクトで協業する余地は今なお存在する」と主張した。

 中国側としては高速鉄道によって世界各国を結び、自国を中心とした経済圏を構築することを目指している。米国市場で中国高速鉄道の技術が採用されれば、今後の輸出に有利に働くとの打算があったようだが、近年の中国高速鉄道はインドネシアを除いてトラブル続きなのが現実だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)