鹿島臨海鉄道大洗駅(Mayuki Sawatariさん撮影、Flickrより)

2016年6月18日、茨城新聞は「鹿島臨海鉄道 2期ぶり経常黒字 ガルパン効果 定期外旅客増える」と報じた。

鹿島臨海鉄道の発表によると、定期外旅客が同3%増の81万2000人と、前期より2万4000人増えた。これが、人気アニメ『ガールズ&パンツァー(ガルパン)』のラッピング車両運行企画など誘客効果とみられる。結果、2016年3月期決算は、経常利益が2540万円で、2期ぶりに黒字となったというのだ。

「ガルパン」は、テレビ放映から3年以上が経つ今も人気健在。劇場版も異例のロングヒットとなり、舞台となった大洗の地域振興にも貢献を続けている。

このニュースがツイッターで、「ガルパンが今度は大洗鹿島線を2期ぶりの経営黒字にしてしまう」などと話題になっている。

「電車黒字にするってすごいなー」


ツイッターでは、こんな声が寄せられている。

「地域振興に貢献するガルパンすごい」「電車黒字にするってすごいなー」「ガルパンおじさんの経済効果強すぎる」といった感想だ。

そこで、鹿島臨海鉄道に電話で話を聞いてみた。電話に出てくれたのは、同社財務部のAさんだ。「定期外の旅客が増えたことはもちろんですが、駅売店の売り上げや、列車車体広告や車内ポスター広告、駅貼りポスター広告の売り上げも好調でした」とAさん。その推進役が、ガルパングッズやガルパンラッピング車両など、というわけだ。

大洗駅内(taka_jpさん撮影、Flickrより)

「大洗鹿島線には、Jリーグのサッカーの試合が開催される日に停車する鹿島スタジアム駅もあるのですが、サッカーファンの乗車率は約3%です。車やバスを利用される方が多いようですね」とAさんは語る。「ガルパンファンの乗車は、土日が中心ですが、平日もめざましいものがあります」。

さすがは「ガルパン」、いまやJリーグ・鹿島アントラーズの人気を上回る勢いを見せている?

ただ問題は、この人気がいつまで続いてくれるかだ。「少しでも長く続いてもらうことを期待しています」と、Aさんも話していたが......。


鹿島臨海鉄道大洗鹿島線沿線マップ(鹿島臨海鉄道ウェブサイトより)