優香(35歳)と青木崇高(36歳)の結婚が6月13日に発表された。ふたりは2016年1月期に放送された、青木主演の時代劇「ちかえもん」(NHK)で共演し、今年に入って交際を開始。「スピード婚」と報じられている。入籍は優香36歳の誕生日6月27日の予定だという。

優香は、1997年、高校時代にスカウトされてデビューし、「癒し系グラドル」として人気となった。1999年にV6の岡田准一、2002年にはダウンタウン・松本人志、2004年は妻夫木聡、2014年は三浦友和と山口百恵の息子で俳優の三浦貴大との熱愛が報じられ、その華々しい男性遍歴も有名となった。

ネットでも、女優・タレントとしてのキャリアよりも男性遍歴ばかりが話題となってきたことが揶揄されている。

「過去に色々あること自体は仕方ないが 優香の場合ありすぎ且つ知れ渡りすぎ」「見た目もタレントとしての経歴も結構中途半端で男関係ばかりが華々しい30後半だからキッツい」「優香もベッキーの騒動を見て、自分もそろそろバラエティはキツいなと自覚したんだろう」「青木は主演は無理でも消えることは無さそうな感じだよな 36歳の微妙な歳の女には充分過ぎる相手」

時の流れは残酷だ。30代半ばの女性タレントにはオッパイも笑顔も求められない。それ以外の何かがなければ、「行き遅れ」というレッテルが貼られてしまう。優香は、いつのまにか癒し系から哀れ系になってしまっていた。

ふなっしー、ふなごろーが優香の癒やし

Wikiによると、「癒し系」という言葉は「1999年後半(バブル崩壊後の1997年に消費税5%の増税とアジア通貨危機の発生で大不況が更に深刻化した事がきっかけで一般人の心が完全に荒れたり病み始めた頃)から現れた言葉で、元々はテレビに出演する女性芸能人において、和み・癒し・安らぎを感じさせるような人物およびそのふるまいを指す」と説明されている。

あの頃感じた生きづらさは今や当たり前の時代である。人々の心はもはや女性芸能人くらいでは癒やされない。むしろ、女性芸能人も厳しい芸能界で生き残りをかけて戦っているワーキングウーマンのひとりとして、ブログやTwitterを通してその本音を吐露し、同性から共感を集めることも多い。では、優香はこれまで何に癒やされてきたのだろうか。彼女の公式ブログから「癒された」という言葉を拾い集めた。

2013年7月24日(33歳)「久しぶりのカシキ先生トレーニング! 元気だったー?会いたかったよと言ってくれる笑顔の先生に癒されました」

2014年3月2日(33歳)「先週、真心ブラザーズのライブ『今年も中野で会いましょう2014』行ってきましたっ!(中略)Happyオーラ満載の真心兄さん達に癒されまくり、元気をもらいました。(中略)かっこいい大人達がいてくれるから、歳を重ねる事が楽しみです」

2014年12月29日(34歳)「ふなっしー・ふなごろー またたっぷり癒された(笑)」

2016年4月8日(35歳)「火の粉。話が進むにつれ、どんどん苦しくなります。なので 娘役のりんちゃんに癒されながら、ユースケさんをはじめ、みなさんと頑張っています」(「火の粉」は優香が出演した2016年4月期のフジテレビ系ドラマ)

33歳は、身近な人の笑顔やオーラに癒やされていた。ところが、34歳にいきなりゆるキャラの登場である。年齢のせいか時代なのか、人間では癒やしきれない、異次元に飛んでいかないと癒やされない疲れと闇を感じずにはいられない。いや冗談ではなく、本当にそうなのですよ。疲れすぎた心には、ゆるキャラや犬猫の写真が効くのですよ。そして、35歳、優香は子役に癒やされている。これは、青木との結婚を意識したことが影響したのかもしれない。30代の心の揺れが垣間見えるようだ。

結婚が最大の癒やしになる!?

さらに、優香が公式ブログに綴った誕生日のコメントを29歳から順番に紹介する。

2009年6月27日(29歳)「この歳になることをあまり想像してなかったなぁ(笑)なんにも変わってないと思いながら少しは自分が気付かないところで変わっていってるんだろうなぁ。昔よりも肩に力をいれずにいれるようになったとかね。顔も心も優しくなってきている気がします。あれ?そんなことない? (笑)しかし大人って楽しい♪29歳も楽しいだろうな♪どんなことが起こるんだろうって想像するの楽しい〜♪」

2010年6月29日(30歳)「30代が楽しみでたまりません♪私の周りの30代以上の女性はみんな30代からが肩の力も落ちてものすごく楽しいよ〜!と言います。キラキラしている女性がたくさんいるから私は心強いです。心も体も健康でいられるようにみなさんに支えてもらったり(笑)日々、感謝をしながら進んでいきたいと思います」

2011年6月27日(31歳)「31歳の実感は少ないけれど 心も体も健康でいられるように、自分に正直に。まだまだがんがん進もうー!と思います。人生は一度きりだし、自分のもの。感謝を忘れず毎日を気持ちよく過ごそう!」

2012年6月28日(32歳)「1年が本当に早く過ぎていくので、誕生日の実感があまりないです(笑)31歳の時も今が一番楽しい!と自分自身が感じられて、充実していました。コツコツ見えないくらいでも、頑張っていれば形になったり、誰かがちゃんと見ていてくれたり。だから絶対32歳も楽しいはず♪」

2013年6月29日(33歳)「ふわっと肩の力が抜けて、自分と向き合う事もうまくできるようになり、心穏やかに、ポジティブにパワフルな32歳の日々を過ごしていました。33歳も、それを継続しながら、人との出会いを大切に、全ての事に思いやりを持って、自分の直感を信じて進んでいきたいと思います」

2014年6月27日(34歳)「早すぎる日々の中で、大変な事やしょんぼりしたり。ドキドキと胸が高鳴ったり。緊張と興奮と幸せを今まで以上に感じられた33歳。まだまだ未熟ですが、30代は、もう立派な大人なんですよね。 大人なんだけど、思っていた大人になっていないような、なんとも不思議だと毎年思うけれど。人生を振り返った時に、33歳を必ず想うだろうな。そんな濃い33歳を過ごしました。そして、またこれからも楽しみです。一歩ずつ、しっかりと踏んで、踏ん張る。慌てずに、ゆっくりと。着実に」

2015年6月28日(35歳)「優香としてのお仕事の方が長くなっていく歳になりました。こんなに長く続けているとは!これからも、皆さまが驚いたり喜んだり、楽しんだり一喜一憂できるよう、少しずつしっかりと踏みしめて進んで行きたいと思います!心穏やかに、豊かにいられますように」

29〜30歳はただただ「楽しい」とキャピキャピした雰囲気だが、「肩の力が抜けて、自分と向き合う事もうまくできるようになり」「人生を振り返った時に、33歳を必ず想う」と綴っている32〜34歳は、大きな心の変化があったことが読み取れる。そのなかで「心穏やか」という言葉に注目してみると、33歳の誕生日と、35歳の誕生日のコメントに登場する。そして、6月13日に報じられた結婚発表の連名コメントにも次のように記されていた。

「生命力にあふれ、思いやりのある彼との日々はとても穏やかで、幸せを感じながら過ごしています」

結婚は優香の心を癒やしとなるのだろうか。これまで感じた焦りや行き詰まりを経て迎える36歳の誕生日、入籍を済ませた優香が何を書き綴るのか注目したい。

(亀井百合子)