自動運転車をめぐる11社の事業戦略〜テック企業編〜

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自動運転車は急速に新たな事業戦略の”実験場”となりつつあり、自動車業界とテック企業の”出会いの場”ともなっている。そこで今回は、台頭しつつある幾つかの競合の事業戦略に注目。テック企業と自動車メーカー、それぞれの戦略を紹介する。

なおリストはオープンで、ある意味で恣意的であり、必ずしも同部門に進出している全ての企業を含むものではないことを注記しておく。まずはテック企業編。

アップル

アップルの計画はほとんど知られていないが、同社は市場に数々の噂の材料を提供している。自動運転車業界の経験がある人材と契約を結び、重要人物と会い、さらにはテスラの買収まで検討した時期もあるようだ。

既に約200人がプロジェクトに割り振られており、その大部分はカリフォルニア州クパチーノにあるアップル本社にいるほか、ドイツやオーストリアにもチームがいる。最終的には自動車大手テスラやフォード、GMをはじめ、バッテリーメーカーのA124システムズやエネルギー会社オーギン(Ogin)などの小さな企業からも含め、計1,000人を雇い入れたい考えだ。

採用されている人材から考えると、同社が開発を目指しているのは(もしかしたら自動運転の)電気自動車で、2020年前後に発表されると推測できる。だがこれらの背景には、アップルお得意の”噂をあおる”戦略があることは忘れてはいけない。

グーグル

グーグルは2012年に初めて公道で自動車運転の路上テストを行った企業だ。試験は秘密裏に実行され、トヨタのプリウスやアウディのTT、最終的にはあの有名な”コアラ(のような外観のグーグルカー)”を使って何百マイルもの走行テストが行われた。

同社では子会社Xを通じて、ハンドルやペダルがなく、人間が運転に携わる一切の可能性を排除した車の実現に取り組んでいる。あらゆる要素を考慮に入れると、同社はこれまで通りの戦略を追求し、独自に車を製造するのではなく、自動車メーカーに(自動運転制御ソフトの)グーグルショーファーのような”技術”を提供することになりそうだ。

マイクロソフト

つい先日、事業開発担当バイスプレジデントのペギー・ジョンソンがマイクロソフトの戦略を発表。車の開発計画はないが、ソフトウェアとオペレーティング・システムの提供を行いたい考えを示した。

マイクロソフトは自動車メーカーとの協力経験が豊富で、通信機器を標準搭載したコネクテッドカーのためのプラットフォームについて最大8社と協議を行っており、自動運転車についてはボルボと提携合意に達している。

ウーバー

2015年2月、ウーバーはカーネギーメロン大学と自動運転車の開発で合意に達した。2016年5月にはペンシルベニア州ピッツバーグで、公道での走行テストを実施したことから、取り組みに進展はあるようだ。グーグル、フォード、ボルボ、リフトと共に、同社は自動運転車の実用化に必要な法的枠組みの整備加速化に向けての取り組みを行っている。

ウーバーは近い将来、プラットフォームサービスを提供するだけの今の事業形態から、世界各地で莫大な数の自動運転車を走らせる事業形態へと移行するのではないかという憶測もある。メルセデスあるいはテスラから近いうちに大量の自動運転車を購入するという噂もあったが、同社はこれを否定した。