21日、安倍晋三首相(自民党総裁)、岡田克也民進党代表ら与野党9党首は参院選公示を控え、日本記者クラブで党首討論会を行い、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非や安全保障問題などを中心に論戦を繰り広げた。写真は勢ぞろいした9党首。

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2016年6月21日、安倍晋三首相(自民党総裁)、岡田克也民進党代表ら与野党9党首は参院選公示を控え、日本記者クラブで党首討論会を行い、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非や安全保障問題などを中心に論戦を繰り広げた。

安倍首相は昨年成立した安保法により日米同盟が強化されたとし、あらゆる事態に切れ目のない対応が可能となる体制を構築していく方針を明らかにした。これに対し岡田代表は、「今の日本は大きな分岐点にある。安保法成立で立憲主義が損なわれ、憲法の平和主義が変えられようとしている」と訴えた。

民進、共産、社民、生活の党の野党4党は「安保法廃止」を掲げて、共闘している。志位和夫日本共産党委員長は安保法を廃止した場合の安全保障の考え方を問われ、「日本の平和と安全の確保を考える際に、憲法9条の精神に立った平和の外交戦略が必要だ。例えば北朝鮮、中国の問題があり、(両国の)乱暴なふるまいを私たちも強く抗議している」と言明。その上で、「軍事挑発に対し日本側も軍事で対抗すれば、この地域の軍事対軍事の緊張関係がエスカレートしてしまう。北朝鮮の問題も対話しかない。困難はあっても、6カ国協議という対話の場に野北朝鮮を戻していく国際社会が結束した外交努力が必要だ」と強調した。

さらに共産党として「北東アジア平和協力構想を提案している。アジアには東南アジア友好協力条約があり、すべての紛争を平和的に解決する。憲法9条に立った外交戦略が必要だ。違憲の安保法を白紙に戻すと言っているが、日米安保条約を廃棄するとは言っていない」と説明した。

一方、安倍政権の経済政策であるアベノミクスについて、安倍首相は、全都道府県で有効求人倍率が1倍を超えるなど雇用が改善し、「デフレから脱却できるチャンスをつかんだ」と指摘。「アベノミクスは道半ば、この道しかないとの確信のもとに前に進んでいく」と力を込めた。

これに対し、岡田民進党代表はアベノミクスの経済金融政策について、「日銀の国債購入は発行量の3分の1に達し、買う国債もなくなってきたため、マイナス金利を導入するに至った。現在は低金利なので何とか(安定を)保っているが、“出口戦略”がないので安倍首相のあとの時代に、(ハイパーインフレなど)地獄を見ることになりかねない。景気は低迷しており、格差も広がっている。分配と成長の両立が必要だ」と批判。「アベノミクスは行き詰まっている」と断じた。(八牧浩行)