日本で中国のようにオンラインショッピングが急速に普及せず、EC関連企業が爆発的な成長を遂げていない理由として、中国のメディアやネットはしばしば実体店舗のサービスが充実している点を挙げる。しかし、中国メディア・今日頭条が15日に発表した記事によれば、他にも大きな理由が存在するというのだ。(イメージ写真提供:(C)Napat Chaichanasiri/123RF)

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 日本で中国のようにオンラインショッピングが急速に普及せず、EC関連企業が爆発的な成長を遂げていない理由として、中国のメディアやネットはしばしば実体店舗のサービスが充実している点を挙げる。しかし、中国メディア・今日頭条が15日に発表した記事によれば、他にも大きな理由が存在するというのだ。

 記事は、日本人があまりオンラインショッピングに興味を示さない理由について「さらに重要な点が2つある」と指摘。それが「居住エリアと商業エリアが十分に考慮されて配置されていること」、「日本人の物欲がそれほど強くないこと」であるとした。

 中でも特に商業エリアと居住エリアの配置について東京を例に挙げて説明。商業エリアには著名な百貨店やブランドショップ、そして各国料理店からラーメン屋まで多種多様な飲食店が集中しているとした。また、毎日600万人が東京近郊にある居住エリアから電車や地下鉄に乗って通勤しており、繁華街の商業エリアはそのほとんどが鉄道交通の要になる場所に存在するために、「デパートや家電販売店はお客さんがいなくなる心配がないのである」と解説した。

 そして「帰宅途中のショッピングが便利であり、しかも自分の欲しい商品が実際に確かめられる。こんな商業環境があるのに、だれがネット上で写真しか見られない商品を買おうというのか」と論じた。

 記事はさらに、日本の農村の状況についても「各小都市に大型ショッピングセンターがある。どの世帯も自動車を持っており、ショッピングセンターへ買い物しに行くことがすでにライフスタイルとなっているのだ」とし、中国の農村ほどEC業態が付け入る余地がないとの見方を示している。最後に、各国の商業環境はその国情や消費習慣によって決まるとしたうえで「中国の商業環境が日本のような水準に達した時、オンラインショッピングの規模はある程度縮小し、実体店舗に挽回のチャンスがやって来るだろう」と結んだ。

 オンラインショッピングはとても便利であり手に入る物も実体店舗より多い。そして注文から配送までの時間もますます短くなってきた。店員とのコミュニケーションを好まない人にとっても、自宅などでボタンを押すだけで購入できるシステムはありがたい。しかし、実際に商品を手に取ってみることができないのが大きな欠点だ。

 中国でのEC業態の猛烈な発展は、急速なインターネット社会化という側面だけで見てはならない。実体店舗を主体とした健全な流通網が十分に発達していなかったという背景も併せて考えるべきなのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Napat Chaichanasiri/123RF)