多くの1980年代から1990年代生まれの人々にとって、「お人形」とは幼い頃を一緒に過ごした仲間ではないだろうか。

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多くの1980年代から1990年代生まれの人々にとって、「お人形」とは幼い頃を一緒に過ごした仲間ではないだろうか。特に女の子の多くは、他の子とは違う人形にしようと、服を着せたり、髪型を変えたりしたことがあるだろう。このような遊びは普通趣味の範囲でとどまるものだが、浙江師範大学経済・管理学院の中国・アフリカ国際商学院でeコマース(電子商取引)を専攻している孫さんはこれにビジネスチャンスを見出し、ネット通販サイト「淘宝」で「鹿鹿の蔵物」というショップを経営している。銭江晩報が伝えた。

自分が買った普通の人形を孫さんのネットショップに送ると、器用な孫さんの手によって、人形が大変身を遂げて帰って来る。不思議な感じがするかもしれないが、このようなネットショップに客はいるのだろうか?信じられないかもしれないが、同ショップの1カ月の売上額は3000元(約4万8000円)以上。冬休みや夏休みなら1万元(約16万円)を超えることもあるという。ユーザーの間では、この職業を「人形着せ替え師」と呼び、そのような人形で遊ぶ女性を「人形娘」と呼んでいる。

1972年に米国で誕生した人形・ブライスは、定価が1000-5000元(1万6000-8万円)。その容貌はかわいいとは言い難いので怖いと言う人もいるが、好きな人はとても好きだ。その理由は、ブライスがとても着せ替えに適した人形だからだ。そして「プロ」の手にかかれば、ブライスはほほ笑んだり、涙を流したり、むくれたりと、その表情が豊かになる。

この人形で着せ替えをすることはまず海外で流行し、最近になって中国で流行り始めた。着せ替え人形で遊ぶ中国人の多くは、海外で生活したことがあり、その「プロ」の多くが北京、上海、広州に集中している。

ブライスの着せ替えを始めると、孫さんも他の人とは違う人形を作りたいと考えるようになった。そして、約2年前に、淘宝で「人形着せ替え師」に連絡したところ、その値段の高さにビックリしたという。基本料金は1800元(約2万8800円)以上で、なかには1万元のものまで。さらに、5、6カ月先まで予約でいっぱいだったという。

そこで孫さんは自分で着せ替えを勉強することを決心。当時ネットには基礎的な内容しか紹介されていなかったので、「人形着せ替え師」がネット上にアップしている画像を参考に、道具や材料を推測して、ゆっくりと試行錯誤を重ねていった。幸い美術の才能に恵まれていたこともあり、孫さんは1カ月ほどで、基本的な技術を習得した。

2015年初め、孫さんは、検索エンジン「百度」のコミュニケーションプラットフォーム「百度貼[口巴]」で、「人形着せ替え師」の不足を嘆く投稿を目にし、ネットショップを開くことを思いついた。そのコンセプトは明確で、「庶民にやさしい安い値段で着せ替えを楽しんでもらうこと」だ。

冬休みや夏休み以外の時期、孫さんが1カ月で着せ替えできるのは、せいぜい4〜5体。現在、「鹿鹿の蔵物」は8月まで予約でいっぱいになっているという。(提供/人民網日本語版・編集/KN)