日本では「足裏マッサージ」とも称される「リフレクソロジー」(shutterstock.com)

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 6月14日、NHKの情報番組『あさイチ』で紹介された「拮抗筋ストレッチ」は、伸ばしたい筋肉の反対側の筋肉、つまり「拮抗している筋肉(拮抗筋)」を意識するとストレッチの効果がより高まるというものだ。

 同番組では、拮抗筋ストレッチで腰痛や肩こりを改善する方法を紹介。腰痛では太ももの後ろ側の筋肉が、肩こりではお腹の筋肉が関係しているため、それぞれの筋肉を柔らかくするストレッチ方法が提案されていた。

 加えて、足のむくみの予防や改善に役立つ拮抗筋ストレッチは、すねの筋肉を縮めて、ふくらはぎの筋肉をより伸ばすというものだった。

 拮抗筋ストレッチのように、不調を感じている体の部分に"間接的にアプローチ"することで症状を改善する療法は多い。そのひとつに「リフレクソロジー」がある。

古代の中国やインドでも"足裏へのアプローチ"

 日本では「足裏マッサージ」と呼ばれることも多いが、その語源(reflexology=reflex〈反射〉+〜ology〈〜学、〜論〉)からすると、「反射療法」という呼び方が正しいだろう。事実、足裏だけでなく、顔や耳、手への刺激もリフレクソロジーに含まれる。

 とはいっても、足裏は重要だ。ほぼすべての臓器の反射区が揃っており、第二の心臓とも呼ばれる。足裏にアプローチする反射療法は古くから世界中で行われてきた。

 最古の医学書といわれる古代中国の『黄帝内経(こうていないけい)』には「観趾法(かんしほう)」という足裏を刺激する療法の記載があり、古代インドで生まれたアーユルヴェーダも足裏のケアを大切にしている。

 不調の部位を直接マッサージするのではなく主に足裏を刺激して体内の特定の部位に良い変化をもたらすリフレクソロジーは、リンパや血液の流れを良くするほか、リラックスやデトックスなど全般的な体調改善が期待できる。

 その歴史は新しく、20世紀初頭のアメリカで誕生しイギリスに渡って発展した。そのため日本のリフレクソロジー店は「英国式」の看板を掲げているところが多い。
自宅のセルフケアで腰痛や肩こりを軽減

 リフレクソロジーも拮抗筋ストレッチと同様、セルフケアで腰痛や肩こり、むくみの改善の効果が得られる。

 腰痛は、腰の反射区であるかかとの内側と外側を、親指で何度か押し流す。ただ撫でるのではなく、適度な力を入れるのがいいだろう。

 肩こりは、肩の反射区である足の小指の付け根下の足裏のぷっくりした部分を数カ所、親指で適度な力で押して刺激を入れる。加えて、親指の付け根の足裏側は首の反射区なので、付け根のラインに沿って横に指を移動させながら数カ所適度な力で押していく。

 むくみ対策には、くるぶしの周辺やアキレス腱の両側を下から上へなぞるように指をすべらせてリンパの流れを良くし、老廃物を排出する。膝の裏もリンパが滞りやすい部位なので、同様に下から上へ指を流すといい。

 これらはゾーン(面)で刺激を入れる方法なので、刺激を入れる場所が限定されているポイント(点)とは違って、セルフケアもしやすいはずだ。もちろんポイントへのアプローチも大切なので、各ポイントを心得ているセラピストによる専門的なケアを受けるに超したことはない。

 リフレクソロジーはイギリスでは保健医療に組み込まれ、緩和ケアなど患者さんのQOL(生活の質)に貢献している療法である。ときにはプロのケアを受けつつ、日常的にはセルフケアを取り入れて、体の中から健康維持を図りたいものである。
(文=編集部)