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今回、チュトラクル氏、佐藤氏に話を聞く機会があり、印象的だったのが、リニューアルプロジェクトの進行中、チュトラクル氏は、新しいアイデアが浮かんだり、現場でトラブルがあると、LINEを通してすぐに佐藤氏に連絡を取っていたということだ。深夜3時でも4時でも、時間は関係なかったという。「施設で使用するゴミ箱の候補の写真も大量に送られてきました(笑)」(佐藤氏)。なお、サイアム・ピアット社は、今回のリニューアルオープニングプロモーションやイベントに約93.5億円を投入した。その本気っぷりが伺える。


「来場者数はリニューアル前の3割増の、1日10万人を見込んでいます。サイアム地区には1日45万人が訪れており、実現可能な数字だと考えています」(チュトラクル氏)

目当てのものがあって訪れれば期待を超える充実の買い物ができ、特に目的もなく、ふらりと立ち寄っても存分に楽しむことができる。つい奥へ、上へと足を進めていくうちに、気付けば館内を巡っているといった具合だ。そんな時間が楽しく、そして、新たな発見ができるのが、「サイアム・ディスカバリー」の面白さ。

「すべての世代が対象。単に製品を売る施設とは考えていません。訪れる人たちに体験を提供して、自己発見、自己表現をしてもらい、ここで体験したことを、SNSなどでさらに広げていって欲しい」(チュトラクル氏)

バンコクに足を運んだ際は、日本を代表するデザイナーがデザインを手がけ、ライフスタイルが体験できる「サイアム・ディスカバリー」に足を運んでみたい。いつ、何度訪れても、新たな発見と体験が待っている。

「フライナウ・スリー」

「サイアム・ディスカバリー」に隣接する「サイアム・センター」は、40年以上を誇る、バンコク最古のショッピングセンター。経営は、「サイアム・ディスカバリー」同様、サイアム・ピワット社が手がける。実はこちらの3階は、タイ人デザイナーに特化したフロアとなっている。最新のタイファッションをチェックしたいなら、ぜひチェックしてみて!

今回は、1フロアにずらりと並ぶ、タイ人デザイナーの店舗の中から、特に注目の3軒をピックアップしてみたい。「フライナウ・スリー」は、アーティスティックなファッションを提案する、タイを代表するアパレルブランド「フライナウ」のラインのひとつ。複数あるラインのなかでも、こちらは、カラフルでユニークなデザインがコンセプト。ビビッドカラーを多用したテキスタイルが若いファッショニスタを中心に人気が高い。ファンタジーの世界観を体現したような店舗も必見!

ミリン

タイの若い女性たちのあこがれの「ミリン」は、ジル・スチュアートのもとでファッションを学んだ、タイ出身のデザイナー、Milin Yuvacharuskul氏が2009年に立ちあげたブランド。「Thinking Forward」をコンセプトに、エレガンスさとモダンさを併せ持つスタイルを提案する。細部まで計算され尽くした、洗練されたシルエットが美しく、シルクシフォンなど、透け素材の組み合わせも得意としている。

右:セナダ

セクシーすぎず、カジュアルすぎないデザインで、タイの20〜30代の働く女性に圧倒的な支持を得ているのが「セナダ」だ。おしゃれ着からオフィスに着ていけるようなものまで取り揃えた、フェミニン&キュートなアイテムが人気で、バンコクの多くの主要デパートに店舗を構えている。

(text by aya hasegawa)


INFO:
サイアム・ディスカバリー 
所在地/Rama I Rd, Pathum Wan, Bangkok 10330,Thailand
営業時間/10:00〜22:00、無休


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