宇宙旅行実現にまた1歩。Blue Originがパラシュート不具合想定の宇宙船着陸試験およびロケット回収に成功

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米Amazon CEO ジェフ・ベゾスの宇宙輸送企業Blue Originが、4度目となるロケットの打ち上げ〜垂直着陸試験に成功しました。今回は、先端の宇宙船部分のパラシュートが正常に開かなかった場合を想定した着陸テストも同時に成功しています。SpaceXが無人船Of Course I Still Love You(OCISLY)へのFalcon 9ロケットの垂直着陸にはじめて成功するまでに、Blue Originは3度のNew Shepardロケットの着陸・回収に成功し、うち1度はロケット再利用にも成功していました。

ただ、その後SpaceXがたて続けにFalcon 9ロケットの垂直着地成功を重ねていったのに対して、New Shepardはしばらく打ち上げ試験そのものがなく、若干影が薄くなりつつありました。

イーロン・マスクが指摘するように、Falcon 9とNew Shepardでは到達高度がまったく異なり、ロケットの垂直着陸および回収の難易度は大きく異なります。それでもNew Shepardは将来、高度100kmの宇宙空間へ乗客を運び、帰還する商業運行を計画する機体であり、高い安全性が求められます。

今回、久しぶりとなった打ち上げ試験では、ロケットの垂直着陸と合わせて、先端の宇宙船部分がロケットと分離して降下する際、不測の事態でメインパラシュートが展開しないことを想定した着陸試験が実施されました。



映像では、Falcon 9に比べ寸胴気味のNew Shepardシステムを下から見上げた格好でカウントダウンが進み、エンジン部分のズームアップに切り替わってリフトオフ。機体は安定を保ったまま雲一つない青空へと吸い込まれていきます。ライブ中継の映像はこのあと、ワンカットでロケットを追い続け、まったく危なげなく地上へと舞い戻るロケットの様子をとらえています。

一方、上空でロケットと分離したNew Shepard宇宙船も、メインパラシュートが正しく展開しなかった場合を想定した試験を実行。残りのパラシュートで安全に、しかも綺麗に着地できることを証明してみせました。

 

 

New Shepard宇宙船にはまだ人が乗ることはできないものの、こうした安全性の追求は、だれでも(それなりの額の運賃さえ払えば)宇宙へ行ける時代への重要なステップです。また、Blue Originは宇宙旅行のほかにNASAの技術研究ミッションの契約も取り付けており、確実に帰還できる機体に向けた開発が今後もさらに進められるはずです。