Q:尿酸値が高く、痛風発作を起こしたこともあります。尿酸値を下げる薬を服用していますが、薬の量を減らしたいし、できれば薬をやめたいと思います。太ってはいませんが、お酒ではビールが大好きで日本酒や焼酎も飲みます。アドバイスをお願いします。
(44歳・造園会社勤務)

 A:血中の尿酸値が高い状態が続くと、人によっては痛風発作を引き起こすことがあります。そればかりか、さらには尿管結石や痛風腎といった状態を引き起こし、腎臓をダメにすることすらあるのです。
 動物は、動物性たんぱく質などから摂り入れた窒素のうち、過剰分を尿酸や尿素の形で排泄します。この尿酸や尿素は、食物や自らの体の代謝によるプリン体成分(主に遺伝子の成分である核酸)の分解産物です。尿酸は水に溶けにくく、その結晶は針のような形になります。
 ヒトを含め、子宮から生まれる動物では、胎盤を介して排泄しやすい尿素となって、液体で排泄されます。尿素は、尿酸をさらに酸化した(燃やした)産物です。

●節酒と横向き寝を
 高尿酸血症の原因は、まず飽食にあるのは確かです。しかし、尿酸値は遺伝子に基づく体質も関係しており、尿酸値が上がりやすいかどうかは個人差があります。
 私は、もう一つの原因として、体内の酸素の不足によるプリン体の不完全燃焼によるのではないかと考えています。つまり、肥満、アルコールによる酩酊、あるいは睡眠時の低酸素などによって、体内の酸素が相対的に減った結果、尿酸が燃焼して尿素に変わる効率が悪化し、尿酸の蓄積に拍車がかかるのではないかという仮説です。
 さて、ご質問の方の場合、尿酸値が高い原因として考えられるのは飲酒と睡眠時の酸素不足です。お酒に関しては、ビールにはプリン体が多いのですが、アルコールそのものに尿酸値を上げる作用があります。なにはともあれ、お酒の量を減らしましょう。
 睡眠時の酸素不足については、仰向けに寝ると舌が沈下しやすくなります。舌が沈下すると呼吸が抑制され、酸素不足になります。横向きに寝ると、この問題は解消します。

菅間裕氏(菅間医院院長)
富山大学医学部卒。東京女子医科大学外科勤務を経て、マグロ船の船医、離島で地域診療に長年携わった後、菅間医院を開業。地域医療、在宅医療に積極的に取り組み、病気の治療・予防に力を注ぐ。