中国は高速鉄道の輸出を推進しており、米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ全長370キロメートルの高速鉄道建設に向け、中国企業の中鉄国際集団は米企業のエクスプレスウエスト(XpressWest)社と提携していたが、エクスプレスウエストはこのほど、中国企業との提携を「打ち切る」と発表した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国は高速鉄道の輸出を推進しており、米ラスベガスとロサンゼルスを結ぶ全長370キロメートルの高速鉄道建設に向け、中国企業の中鉄国際集団は米企業のエクスプレスウエスト(XpressWest)社と提携していたが、エクスプレスウエストはこのほど、中国企業との提携を「打ち切る」と発表した。

 中国は高速鉄道に限らず、国外への進出戦略を「走出去」と呼んでいるが、高速鉄道の「走出去」は近年、頓挫が相次いでいる。メキシコでは一旦は受注を決めながらも、メキシコ政府が取り消しとしたほか、タイも中国からの資金を受け入れないと発表。さらにベネズエラでも事業の頓挫が明らかとなっているほか、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道事業の進捗も決して順風満帆ではない状況だ。

 中国メディアの和訊網はこのほど、なぜ中国高速鉄道の「走出去」はトラブル続きなのかと疑問を投げかける記事を掲載し、中国高速鉄道の走出去は多くの挫折を味わっていると主張した。

 記事は、エクスプレスウエスト社が提携を打ち切った理由として、「中国企業と連携していては米国政府の許可を取得できないため」と伝え、中鉄国際集団をはじめ、中国国内からは無責任であると批判の声が高まったことを紹介。一方、米国への高速鉄道輸出が頓挫する可能性が非常に高いことについて、「中国は各国に向けてトップセールスを展開しているが、中国高速鉄道の走出去は多くの挫折を味わっている」と伝えた。

 続けて、中国高速鉄道を1つの製品として見た場合、「コスト、資金協力、技術力、運行における経験など、さまざまな要素から判断しても間違いなく、お買い得」であるはずだと主張。それでも「走出去」が挫折続きであるのは、「外交や政治的要因」によって阻害されているためだと主張した。

 さらに記事は、中国高速鉄道の走出去が挫折続きであることは「戦略の調整」が必要であることを示すと指摘し、「利益がなくとも受注しようとする態度を改め、商業ベースで受注を目指すべき」だと主張。さらに中国は高速鉄道をはじめ、国外のインフラ整備計画を受注することで、国内における過剰生産能力を国外に転嫁しようと目論んでいるが、「このままでは高速鉄道分野においても過剰生産能力が生じてしまう」と危機感を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)