「ひと夏のアバンチュール」という言葉があるが、とかく海外旅行は恋心に火をつけるもの。しかし、それが感染症につながると一大事というわけで、英ロンドン大学感染症・ポピュレーションヘルス学部のチームが、既婚者の渡航先での「不倫」の実態調査をまとめた。

それによると、男性は10人に1人、女性は20人に1人が旅先で出会った初対面の相手と性交渉をしていることがわかった。研究チームは「ロマンはロマンとして、ぜひコンドームなどの安全策を怠らないで」と呼びかけている。

男性は10人中1人、女性は20人中1人が初対面の相手と

調査成果は、英医学誌「Sexually Transmitted Infections」(電子版)の2016年6月6日号に発表された。

研究チームは、過去5年以内に配偶者・恋人など性的パートナーがいた英国人男女1万2530人を対象に、海外に渡航した際、初めて出会った相手と性交渉があったかどうか尋ねた。その結果、男性は10人中1人、女性は20人中1人が性交渉をした経験があった。こうした傾向は46〜74歳の中高年層でも同様で、男性は20人中1人、女性は40人中1人が「経験がある」と答えた。なお、34歳以下の若年層では、男性は7人中1人、女性は10人中1人にそうした経験があった。相手は、同じ英国人ではなく、違う国籍や民族の人が男性で7割、女性で5割を占めた。

また、複数の人と性交渉を持ったり、コンドームなどの安全策を講じなかったりと危険な性行動をとる人が多かった。また、過去5年以内にエイズや性感染症と診断されたことがある人も多い傾向がみられたという。

研究チームのクレア・タントン博士は「海外で性経験をする人が若い人に限らない実態が浮かび上がりました。近年、年を重ねても元気な人が増えており、高齢になるほど旅行にお金をかけられる人が多いことが背景にあります。高齢者にも若い人と同じアドバイスが必要ですね」とコメントしている。

日本の高齢世代には「旅の恥はかき捨て」という言葉があるが、くれぐれも良きロマンの思い出の範囲にとどめておきたい。