韓国で日本旅行ブームが続いている。昨年、日本を訪れた韓国人は400万人を超えたが、今年になっても増える一方で、歴史問題など日韓両国間の負の側面をよそに、韓国人にとって日本は「近くて近い国」になりつつある。資料写真。

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2016年6月18日、韓国で“日本旅行ブーム”が続いている。中国人観光客の陰に隠れ目立たないが、昨年1年間の来日数は400万人を突破した。今年になっても日本を訪れる韓国人は増える一方。歴史問題など負の面が取り上げられることが多い日韓両国だが、韓国人にとって日本は「近くて遠い国」ではなく、実は「近くて近い国」のようだ。

日本政府観光局(JNTO)によると、昨年中に来日した韓国人は前年比45.3%増の400万2095人。中国人の499万3689人に次ぐ2位だが、中国13億人、韓国5000万人の人口を比較すると、相対的にいかに多いかが分かる。

増加傾向は今年も続き、1月は51万4889人(前年同月比43.8%増)に達し、中国を上回って1位となった。2月は49万845人(同52.6%増)、3月は37万4057人(同39.5%増)、4月は35万3700人(同16.1%増)となっている。5月は30万2100人で前年同月比4.2%減。熊本地震の影響で九州地方への観光客が減ったことが響いたとみられる。それでも、1〜5月の累計は前年同期比29.8%増の203万5600人。中国に次いで2位だった。今年は500万人の大台に近づく可能性もある。

新聞通信調査会が今年1月に米国、英国、フランス、中国、韓国、タイ6カ国の各1000人を対象に行った世論調査によると、「訪日経験がある」との回答は韓国で49.2%と半数近くにもなった。日本メディアの認知度(複数回答)でも韓国がNHK76.5%、各新聞社が70.6%と突出して高く、「知っているものはない」は6.8%にとどまった。日本に対する関心の強さをうかがわせる数字だ。

韓国人観光客が日本に向かう最大の理由は、何と言っても物理的に近いことが挙げられる。ソウル〜羽田間は空路2時間20分。大阪(関西国際空港)までなら1時間50分だ。高速フェリーでも釜山〜福岡間は3時間弱で結ばれる。1泊2日や2泊3日の国内旅行並みの手軽さで外国に行けるのは大きな魅力になる。

さらに、アニメなどに代表される日本の文化も韓国に多く流入。国内に根強い「反日感情」をよそに、日本に親しみを覚える若者も増えつつある。観光立国を目指す日本側の受け入れ態勢の整備も進み、駅などで英語、中国語と並んでハングル表記の案内を見かけることも珍しくなくなった。

ソウル新聞によると、インターネット旅行大手「インターパークツアー」が、5月に販売した6〜9月出発の海外航空券の中で最も人気の高い旅行地は大阪。大阪は前年同期にも人気ナンバーワンの旅行先だった。最近の韓国では旅行先を決める際、多くの人々が訪れる場所よりも一風変わった場所を選ぶ傾向が強くなっているという。(編集/日向)