IBMのAI Watsonが車掌な自動運転バス『Olli』がワシントンDCで運行開始。車掌は運転をせず乗客との会話役に

写真拡大

 

IBMとアリゾナ州のEVスタートアップLocal Motorsが、IBMの人工知能Watsonを搭載する自動運転バス「Olli」を発表しました。Watsonは乗客に行き先をたずね、3Dプリントされた車体を持つ乗車定員12名の小さなEVバス Olli に、その場所へ行くよう指示します。Watsonには自動運転を司る運転手としてではなく、おもに車掌としての仕事が割り当てられます。IBMはOlliのためにWatson がもつ「Speech to Text」「Natural Language Classifier」「Entity Extraction」「Text to Speech」という4つの機能を提供し、乗り込んだ乗客とは自然な会話でコミュニケーションをはかります。

たとえば、Watsonが乗客から行き先を聞き、そこへ向かうようOlliに指示したり、目的地へ到着するまでのあいだ乗客とOlliの運転のしくみや運転中の動作への質問などに「自然な会話」で答えを返します。さらにバスガイドの役目も兼務して、おすすめの観光スポットやレストラン情報などを乗客に教えることも可能です。

一方、Olli本体もWatsonに負けず劣らず、車体に備える30以上のセンサーから取得したデータを順次学習して走行を上達していくとのこと。

Olliはまず、6月16日よりワシントンDCで走行を開始し、年内にはマイアミデイド郡、ラスベガスでも走り始めます。発表では明確ではないものの、いきなり商業運行とは考えにくいため、まずは試験運行となるはずです。一方、独ベルリンや豪キャンベラ、デンマーク・コペンハーゲンといった米国外の都市も続々とOlliの試験運行に名乗りをあげています。

 

 

Local Motorsの共同創業者ジョン・ロジャース氏は、もしOlliが普及するならば、世界中に3Dプリンターを備えたマイクロファクトリーを設置し、10時間以内に種々のパーツとともにOlliを組み上げられる体制を整えることも考えているとしています。

なお、Olliが商業運行を開始した場合は、乗客はスマートフォンアプリを使って近場までOlliを呼び出せるようになる予定。アプリで呼び出せるのであれば、路線バスというよりはUberとの競合になりそうな気もしますが、そのUberもまた自動運転をテストしており、すでにGoogleなどとの連携を表明しています。