現実世界の体験をより刺激的に

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アメリカで「VR Coaster(VRコースター)」が人気を集めています。仮想のジェットコースターを体験するのではありません。現実のジェットコースターに乗りながら仮想世界を体験します。

■ VRヘッドセットを着けてジェットコースターに乗る

VRコースターのシステムはいたって単純。乗客は、VRヘッドセットを装着してジェットコースターに乗ります。すると、上昇・急降下・カーブ・ひねり・ループといったジェットコースターの動きと完全にシンクロしたVR映像が視界に流れ、まったく新しい絶叫体験が味わえるのです。ヘッドセットにはSamsung Gear VRとGalaxy S6を使用しており、ストラップを衛生的なものに換えたり、顎を固定できるようにしたりとジェットコースター仕様に改造しています。この技術を開発したのはドイツのVR Coaster社。センサーの設置とVRコンテンツの用意さえできれば、あらゆるジェットコースターがVR化できてしまうそうです。現段階では、主に北米に展開する遊園地チェーン「Six Flags(シックス・フラッグス)」などで導入されています。公式サイトを見ると日本での導入事例もあるようですが詳細は不明です。USJでは似たシステムのアトラクションとして「きゃりーぱみゅぱみゅ XRライド」が6月26日(日)まで稼働中です。

■ あのアメコミヒーローも!

VRコンテンツを自由に切り替えられるというのもVRコースターの利点です。シックス・フラッグスはワーナー・ブラザースとライセンス契約しているため「版権もの」のアトラクションが豊富ですが、VRコースターにおいても「スーパーマン」や「デアデビル」が登場するアトラクションが稼働しています。

■ VRコースターの没入感

VRを語るとき「没入感」という言葉がよく使われます。仮想空間に「没入」するためには、仮想世界と現実世界と切り離すことが重要だと思われてきました。しかしVRコースターが試みるのは、仮想空間をより「リアル」にするために、あえて本物の風、重力といった現実世界のフィードバックを利用するという方法です。それは裏返せば、現実世界の体験をより刺激的にするということ。つまり、現実世界と仮想世界がWin-Winの関係になるのです。

■ VRが遊園地を変える?

ビジネス的な観点からするとVRコースターは古い絶叫マシンのリノベーションに役立ちそうです。また、定期的にコンテンツを入れ替えればリピーターも期待できます。まだVRそのものが普及しはじめたばかりの世の中で、もしかすると遊園地は私たちがVRに触れる最初の機会となるのかもしれません。

(著:nanapiユーザー・masoppu 編集:nanapi編集部)