中国メディアの捜狐は15日、中国が「失われた20年」というフレーズを唱え日本を嘲笑するのは間違っていると説明する記事を掲載、日本企業のイノベーションを決して見下してはならないという見方を示している。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの捜狐は15日、中国が「失われた20年」というフレーズを唱え日本を嘲笑するのは間違っていると説明する記事を掲載、日本企業のイノベーションを決して見下してはならないという見方を示している。

 日本の経済成長停滞を表すために「失われた20年」というフレーズがよく使われるが、記事は「日本の失われた20年というが、ではなぜ中国のイノベーションは日本のイノベーションを追い越すことができていないのか?」という質問を投げかけた。

 この問いの答えを得る前に、記事は日本のイノベーションの質とその強さに言及。「例え市場がどれほど良い状況でも、もし基幹技術がなければ必ず淘汰されることを日本企業は知っている」と説明。こうした「イノベーションが生き残りの唯一の方策」であるとする「緊迫感と危機意識」が、失われた20年と呼ばれる経済停滞のなかでも日本がイノベーションの強さを失わなかった要因であるという見方を示した。

 一方、中国の場合は「市場潜在力が巨大なため、拿来主義のイノベーションでも企業は利潤を得ることができる」と説明。しかし「ただ惜しいことに」と記事は前置きし、続けて「中国企業の基幹技術は少ない、あるいは全くない」と指摘した。「拿来」とは中国語で「持ってくる」という意味で、拿来主義とはつまり「パクリ主義」、「コピー主義」という意味になる。

 基幹技術を持たなければ生き残ることができない日本の市場と、いわば「物真似」イノベーションでも生き残ることのできる中国の巨大市場。こうした市場環境の違いが、日本企業と中国企業のイノベーションの質に決定的な違いを生じさせている。結論として記事は、基幹技術の欠けた中国企業のイノベーションでは「永遠に日本を追い越せない」と指摘した。

 環境が能力に及ぼす影響力は、企業の場合にもまた個人の場合にも決して軽視できない。環境は人や企業の能力を飛躍的に向上させることもあれば衰えさせてしまうこともある非常に強力な要因の1つだ。巨大な潜在力をもつ中国市場という環境で自己満足している限り、中国企業が世界をリードするイノベーションを生み出すことはできないだろう。こうした市場環境や企業意識の違いが、トムソン・ロイターの「Top100 グローバル・イノベーター2015」に40社の日本企業が選出されており、一方で中国企業は1社も選出されていない点にあらわれているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)